大人の発達障害~実践!ワーキングメモリUPに期待~
はじめに
ワーキングメモリは「作業記憶」「作動記憶」とも呼ばれています。たとえば会議などのことばが飛び交う場で、他の人が発現した内容を一旦記憶し、必要なこととそうではないことをふりわけ、必要だとジャッジした意見や言葉を使用しながら自分の意見を述べる、このような記憶を必要とする一連の情報処理に欠かせなのがワーキングメモリです。発達障害の脳機能支障にワーキングメモリが挙げられています。「メモを取ることが難しい」「電話の対応が苦手」などの困りごとはないでしょうか。
目次
1.発達障害の「ワーキングメモリ」の特徴
2.ワーキングメモリを鍛える方法について3つ
1.発達障害の「ワーキングメモリ」の特徴
冒頭でお伝えしたように「短期的に記憶した情報を、処理する時に必要な機能をワーキングメモリ」といいます。ワーキングメモリは、脳機能の中でも複合的な動きをしています。この複合的な働きは、発達障害のある方のワーキングメモリの支障についてひも解くと、よく理解できる内容です。見ていきましょう。冒頭の会議の例でみていきます。
複合的な働きを次の3つの段階に分けて考えていきます。①他者が言った「言葉」を「情報として」理解する。=会話の前後で「言葉」の意味は変わってくる。=文脈からの言葉の理解(つまり情報処理)②①の内容を一旦記憶する③一旦記憶した言葉(情報)の中から、自分の意見を言う時に必要なものを記憶から取り出す。以上のことをまとめると次のようになります。
2.ワーキングメモリを鍛える方法について3つ
「ワーキングメモリを鍛える」について情報誌や動画をみていると、次の2つを混在させている印象があります。(1)ただ単に覚えられる単語の数を増やすこと(いわゆる短期記憶を鍛える)イコールワーキングメモリ回復という解釈。(2)言葉を情報として文脈から理解し、記憶しておくこと。この「理解した情報」を一旦記憶しておくことをワーキングメモリととらえ、その能力を鍛えると考える。大人の発達障害の場合、2つ目のスキルを指し示していることが多いのではないでしょうか。
次のように段階的にトレーニングすることをお勧めしたいです。(*すべて口頭のみの出題)
1段階目:単語を覚えながら1つの指示に応じる。今から言う単語を逆から答えてください→「あめ」→「めあ」=情報処理しながら覚えようとする=訓練になる。(ただ単語を覚えるのではなく、なにがしかの「処理をしながら」覚えることが大切!)
*ただ単に覚える単語数を増やすということではないです。
2段階目:1単語の数を増やしていく(「あめ」→「みかん」→「アボガド」→「夢をみた」→「私が行きます」→「あなたと私が行きます」→…)1段階目と2段階目をSTEP1とSTEP2として下にまとめました。
3段階目:文章問題を解く(1文が短い問題から取り組む→1文が短い文章を1つづつ増やしていく)
=文章をよみながら「問題を記憶しておく」練習。一旦記憶した問題に、答えを見つけるという情報処理を文章を読みながら同時におこなう訓練!
簡単な国語の文章問題で構いません。大切なのはその内容ではなくて、情報を処理しながら言葉をひろい、つなげ、解釈し、問題を覚えつつ回答する、という複合的に脳を働かせるということです。
<その他>・カードゲーム (1人でも可能なゲームですが、相手がいた方が楽しく取り組めるかなと思います。)「なんじゃもんじゃカードゲーム」を最後にご紹介します。簡単なカードゲームです。カードに描かれているキャラクターに好きな名前をつけます(1枚づつカードを引いて、引いたカードに名前をつける)。同じカードが出てきたらその名前を叫ぶ、というゲームです。1番早く答えた人が勝ちです。勝ち負けは競えませんが、一人でもできる簡単なものですので、ワーキングメモリを鍛えるというよりも脳トレのような軽い気持ちで、やってみてはどうでしょうか。
ワーキングメモリ(説明と対処法)→発達障害とワーキングメモリ|就労移行支援事業所ディーキャリア (dd-career.com)
仕事をするうえでワーキングメモリは欠かせないことかもしれません。しかし上記ブログにあるような「工夫」や「事前の準備」をおこなうことで、補うことができるものです。工夫や事前の準備、対処法と合わせて、普遍性や即効性は期待できないかもしれませんが、今回ご紹介したトレーニングをおこない、脳機能に働きかけることも大切なことですので、是非参考にしていただけたら嬉しいです。
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<ディーキャリア大分オフィスについて>
①発達障害の特性に応じた訓練プログラムを提供している、大分県で唯一の就労移行支援事業所です。
②発達障害(注意欠如・多動性障害ADHD 自閉症スペクトラム障害ASD:アスペルガー症候群など・内部障害)の方が、ご利用されています。
③大人の発達障害に専門知識のあるスタッフ(有資格者:社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント、看護師、児童発達支援士、SSTスペシャリスト等)で運営しております。
④適宜リモートでの訓練参加もできます。
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ディーキャリア大分オフィスに直接つながる問い合わせフォームはこちら(リモート訓練や、リワークの相談、その他聞いてみたいことなど、お気軽にお問い合わせください。https://docs.google.com/forms/d/1E4udgs9AoKxrQlOtStriJPG0sbfX8NtDqx1NfuWZzbI/edit
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大人の発達障害「勝ち負け思考」の原因と解決法について就労移行支援事業所ディーキャリア |就労移行支援事業所ディーキャリア (dd-career.com)
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