【ADHDあるある】遅刻魔がなおらない!ついつい遅れてしまうそのワケとは?
こんにちは、中野オフィスです!
突然ですが、質問です。
「遅れるつもりはないのに、なぜかいつも5分~10分遅れてしまう」というお悩みはありませんか?
じつはこれ、ADHD(注意欠如・多動性障害)のある方に
とってもよくあるお悩みの一つなんです!
【よくあるお悩み】
・朝早く起きて余裕があったはずだったのに、
気が付けば家を出なければいけない時間を過ぎてしまっていて慌てた
・家を出ようとしたら鍵がなくて、探していたら電車を逃してしまった
・着ていく服をなかなか決められず、迷っていたら時間が過ぎてしまった
そういうことが何度も重なると、
「なんでいつも遅刻するんだ!」と上司から怒られたり、
「時間にルーズな人」というレッテルを貼られてしまったりしますよね。
今回は、そんなADHDの「遅刻グセ」について取り上げ、
障害特性をふまえて、「なぜ遅刻してしまうのか」という理由と、
「どうすれば遅刻しないのか」という解決策を探していきたいと思います!
ディーキャリアは、
なんと言っても発達障害の特性に応じたプログラムを提供する就労移行支援事業所!
発達障害の診断を受けているあなた、あるいは「発達障害かも?」と思っているあなた、
ぜひこの記事を読んでみてください!
◆ADHDあるある「遅刻グセ」 そのワケとは?
ADHD(注意欠如・多動性障害)は、
「不注意」「衝動性」「多動性」を主な三つの障害特性とする発達障害です。
発達障害とは、
生まれつきの脳機能の発達の偏り(凸凹)により、日常生活に支障をきたしている状態を言います。
ここで大事なのは、
発達障害は先天性(生まれつき)のものであり、
親の育て方や本人の努力不足により生じるものではないということです。
発達障害のある方は、
よく「自分の努力が足りないからダメなんだ」と思ってしまったり、
またはその家族の方が「私の育て方が悪かったから……」と自分を責めてしまうことがありますが、
そうではなく、「脳の機能特性としての苦手」であることを理解することが重要です。
それでは、ADHDのある方がよく遅刻してしまう理由について、
障害特性をふまえて考えてみましょう。
➀時間の見立て・見つもりが甘い
まずは、「時間の見立て・見つもりの甘さ」が挙げられます。
ADHDのある方は、何かを行うときに計画を立て、
その計画通りに行動することが苦手だといわれていますね。
その理由は、「実行機能」という脳機能の弱さにあると考えられています。
【実行機能とは?】
詳しくはこちらをご覧ください!▶『実行機能と報酬系機能について』
目標に向かって計画を立て、
その計画を実行に移すために気持ちや行動を制御・調整する脳機能のこと。
ここでいう「目標」とは、「将来の夢」などの遠大な目標ではなく、
日常で行うすべての行動を指しています。(「お風呂に入る」「片付けをする」「食事を作る」など)
この実行機能の弱さにより、
家を出るための準備にかかる時間が正しく見積もれなかったり、
必要な準備の過程を失念し、考慮に入れないまま計画を立ててしまったりします。
そのため、
「朝早く起きれば間に合うだろうと思って、そもそも雑にしか考えていなかった」
「メイクの時間を考慮に入れずに出発の計画を立ててしまっていた」
「服を選ぶ時間が思ったよりも長くかかってしまい、遅くなってしまった」
「駅から目的地までの徒歩の時間をちゃんと見つもれておらず、遅れてしまった」
というような、「計画のツメの甘さ」があらわれてしまうのです。
②必要のないほかの作業に着手してしまい、時間のロスが生じる
また、「計画をそのとおりに実行するためのコントロール」も実行機能の役割です。
ADHDの方によくある「何かをやっている途中に気が逸れてしまう」という困りごとも、
この実行機能の弱さからくると考えられています。
【よくある困りごと】
・朝の支度をしているとき、洗面所の鏡の汚れがふと気になってしまい、掃除していて遅れた
・時間に余裕があるので、昨日のお皿の片づけを始めてしまい、気づいたら出る時間を過ぎていた
このように、
「本来やるべき作業」から逸脱して「やらなくてもいいこと」に熱中してしまい、
結果として早起きしたはずなのに遅れてしまう、ということが、
ADHDのある方にはよく起こります。
また、自分の興味のあることに過度に集中してしまう「過集中」が起きてしまう場合もあり、
ハッと気づいたら家を出発するべき時間を過ぎてしまっていた、ということも珍しくありません。
例えば、このようなケースが当てはまります。
【過集中のケース】
待ちに待った初出社の日。念入りに支度しようと、早起きした新卒のAさん。
大事な顔合わせの日だと思うと、メイクにも気合が入ります。
落ち着いたブラウンベースのメイクがいいか、それとも華やかなピンクのアイシャドウを使うか。
どういうメイクが印象良いかで迷ってしまい、何度もやり直しては悩み、やり直しては悩み……。
ハッと気づいたら、30分以上もメイクに費やしてしまっていました。
このように、「メイク」という「家を出るために必要な工程」ではあるものの、
熱中しすぎたためにもともと考えていた時間を越えてしまった、ということもよくあります。
「ADHDの注意は風船みたいなもの。
気を張ってしっかりつかんでおかないと、ふわふわとどこかへ行ってしまうんです。」
と、ADHDのある方から伺ったことがあります。
ADHDのある方にとって、注意を向けるべき対象に適切に向け続ける、ということは
周囲の想像以上に難しいのです。
③わすれもの・なくしもので時間が過ぎてしまう
【よくあるケース】
・鍵やスマホが見つけらなくて家をなかなか出られなかった
・財布・スマホ・定期などのないと困るものを家に忘れてしまい、取りに帰った
こんな経験が、きっとこの記事をお読みの皆さんにもあるのではないでしょうか。
ADHDのある方にとっては、このような困りごとは日常茶飯事です。
置く場所を決めておけばよいことはわかっているものの、
毎日同じ場所に鍵をしまうということがなかなかできません。
「あれってどこにやったっけ?」「昨日まであったはずなのに、鍵がない!」と焦っているうちに
時間はどんどん過ぎてしまい、いつの間にか遅刻確定の時間になってしまいます。
また、家を出てから必要なものを忘れていることに気づいて、
取りに帰らないといけないことも。
スマホ・定期・お財布・充電器などがそうした忘れ物の定番ですね。
忘れ物に気づいた時間にもよりますが、遅刻になってしまうことがほとんどです。
◆どうすれば遅れないのか
それでは、「遅刻しない」ためにはどうしたらいいのでしょうか?
この項では、いくつかおさえておくべきポイントをご紹介していきます!
➀毎日のルーティンをきめる
通勤・通学の場合は、毎日同じ場所・同じ時間に向かうため、ルーティン化するのがいちばんです。
【ルーティンにするものの例】
・何時何分に起きるか
・何時何分に着替え、食事をとるか
・着る服や靴・カバンのパターン
・(必要であれば)どんなメイクにするか
・何時何分に出発するか
「ルーティンにないことはしない」「迷う要素をかぎりなく0にする」という2つが鉄則です。
とくに女性は、服装や靴・カバンをどれにするか、ということに迷ってしまって、
気づくと時間が過ぎてしまった……というパターンが多いため、
おおまかに服装と靴の組み合わせを決めておきましょう。
また、カバンを変えるのはわすれもののもとであるため、
なるべく同じカバンを毎日つかうとよいでしょう。
ADHDのある方にとって、分刻みで行動することは苦手とすることの一つですが、
毎日のルーティンとして身体に刻むことで、
「7時35分までに着替えなきゃ!」など自然と時間感覚をもって動くことができます。
②わすれもの・なくしものをしても困らない工夫を!
もう一つは、忘れ物をしても家に取りに帰ったり、探したりしなくてよい工夫をすることです。
【ひと工夫のポイント】
・鍵が見当たらなくても家を出られるよう、予備の鍵を決まった場所に置いておく
・お財布や充電器など、予備を用意できるものは常にカバンの中にいれておく
「忘れ物をなくそう」と思っても、「ついうっかり」ということは誰にでもあります。
とくに、ADHDのある方は障害特性上そういったことが起こりやすいと言えますので、
「なくしものや忘れ物をしても困らないようにする」ということがポイントです。
なくしものに関しては、
「予備があっても、(なくしたものが)どこにあるかわからないと気になってしまう」
そんな方もいると思います。
「家の中にある」ということが確定しているのであれば、
朝の忙しい時間ではなく、帰宅後の余裕のある時に探すことをおすすめします。
◆もしかしてADHDかも?と思ったら
「なかなか遅刻グセが治らない」「時間にルーズなところを何とかしたいのに、できない」
そんなお悩みの背景には、ADHD(注意欠如・多動性障害)がある可能性があります。
ここでは、ADHDを疑った場合に、どうすればよいのかをまとめています。
➀発達障害にくわしい医師に相談する
ADHDの診断・治療を受けるためには、
発達障害にくわしい医師にかかる必要があります。
大人であれば、受診先は「精神科」や「心療内科」になりますが、
事前に「発達障害の診断・治療ができる医師がいるか」を確認していくようにしましょう。
病院・クリニックのホームページなどで確認できます。
発達障害の診断は、
診察・面談での内容と発達検査・心理検査の結果を総合的に判断してくだされます。
診察では、いま悩んでいることのほかに、
幼少期の様子やどんな子供だったか、成長過程について聞かれます。
発達障害は先天的な脳機能障害と言われており、
その特性は幼少期からあらわれるものであると考えられているためです。
受診される前に、自分で振り返ったり、家族に子供のころの様子を尋ねたりしておきましょう。
②発達障害者支援センターに相談する
最初から病院やクリニックにかかることの心理的なハードルが高い場合には、
「発達障害者支援センター」に相談し、情報を得ることから始めてもよいでしょう。
発達障害支援センターとは、
発達障害のある方とそのご家族が、安心した暮らしを営むことができるよう、
その総合的支援を行う地域の拠点として、平成14年度より国の施策として発足したものです。
発達障害のある方やそのご家族からの相談を広く受け付けているため、
相談内容は、なんでもOKです。
内容に応じて、必要な支援機関やサービスに繋いでもらうことができます。
★発達障害情報・支援センター
★東京都発達障害者支援センター(TOSCA)
③就労移行支援事業所に相談する
また、ディーキャリアのような就労移行支援事業所を頼ることもできます。
「発達障害かも?」「診断は出ていないけど、困っていて相談したい」というような段階でも
相談を受け付けていますので、是非お気軽にご相談ください。
私たちのサービスでお力になれることもありますし、
ご希望やご相談内容に応じて、別の支援機関や福祉サービスのご紹介をさせていただきます。
◆まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ADHDのある方にはおなじみのお悩み「遅刻グセ」について取り上げ、
障害特性を踏まえたその原因と対策をご紹介しました。
発達障害の方のお悩みは、
その裏に障害特性による苦手が隠れていることが多く、
ご本人の努力だけでは解決が難しいこともあります。
ひとりでかかえこまず、理解のある人の助けを求めましょう。
ディーキャリア中野オフィスでは、
自分自身を理解し、受け入れ、自分の凸凹とともに生きていくための支援を行っています。
発達障害に関する知識を持ったスタッフが支援にあたっていますので、
生活の上での困りごとが
どのような障害特性により引き起こされるのか、対策をどのようにすればよいのかについて、
アドバイスを受けることができます。
まずは気軽に、個別相談を受けてみませんか?
面談・見学は無料で受けることができますので、遠慮なくお問い合わせください。
あなたにお会いできるのを楽しみにしております!
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