仕事でミスが多い…
ADHD・グレーゾーンについて知っておきたいこと

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断を目的とするものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関など専門家にご相談ください。
仕事でミスが続くと、「自分は仕事ができないのではないか」「もっと頑張らなければ」と、自信をなくしてしまうことがあります。
自信をなくしてしまう前に、自分に合った対策を考えてみよう
仕事でミスが続くと、「自分は仕事ができないのではないか」「もっと頑張らなければ」と、自信をなくしてしまうことがあります。
しかし、仕事上のミスにはさまざまな原因があります。
たとえば、業務量が多い、指示が複雑、職場の環境が合っていない、疲労やストレスがたまっているなど、さまざまな要因が考えられます。
その中には、注意の向け方や段取り、時間管理などに特徴があり、発達障害の特性が関係している場合もあります。
大切なのは、「ミスが多いからADHD」と決めつけることではなく、なぜミスが起こっているのかを知り、自分に合った対策を考えることです。
ADHD(注意欠如・多動症)とは?
ADHDは「注意欠如・多動症」と呼ばれる発達障害の一つです。
主な特徴として、不注意や多動性・衝動性などがあります。
厚生労働省の資料では、例えば次のような特徴が紹介されています。
- 忘れ物やなくし物が多い
- 約束や日々の予定を忘れてしまう
- 物事を順序立てて進めることが難しい
- 注意を持続することが難しい
- 時間配分や計画を立てることが難しい
- 考える前に行動してしまうことがある
ただし、こうした特徴があるからといって、必ずしもADHDであるとは限りません。
診断については、専門的な評価が必要です。気になる場合は、医療機関などに相談してみることも一つの方法です。
「グレーゾーン」とは?
「発達障害のグレーゾーン」という言葉を耳にすることがあります。
これは、発達障害の特性がみられるものの、診断基準との関係などから、必ずしも診断には至らない場合などを表す言葉として一般的に使われています。
ただし、「グレーゾーン」は正式な診断名ではありません。
また、診断の有無だけで困りごとの大きさが決まるわけでもありません。
たとえば、
「仕事の段取りがうまくいかない」
「複数の仕事を同時に頼まれると混乱する」
「確認したつもりでもミスが残ってしまう」
「締め切りから逆算して予定を立てるのが難しい」
といった困りごとがある場合には、その原因や状況を整理してみることが大切です。
仕事のミスを減らすためにできること
ミスを減らすためには、「もっと注意する」だけではなく、ミスが起こりにくい仕組みを作るという考え方もあります。
たとえば、
- 指示をメモする
- ToDoリストを活用する
- 作業を一つずつ区切る
- 締め切りをカレンダーに登録する
- チェックリストを作る
- 作業手順を見える化する
- 指示が分からないときは確認する
などの方法があります。
厚生労働省も、発達障害のある方への職場での配慮として、短く分かりやすく伝えることや、気が散りにくい環境を工夫すること、仕事の指示を口頭だけでなく書面でも示すことなどを紹介しています。
大切なのは、苦手な部分を無理に「努力だけ」で克服しようとするのではなく、自分に合った方法や環境を見つけることです。
就労移行支援という選択肢
「仕事でミスが続いているけれど、どう改善したらいいか分からない」
「自分に合う仕事や働き方を知りたい」
「就職活動を一人で進めることに不安がある」
このような場合には、就労移行支援を活用する方法もあります。
就労移行支援は、一般就労を希望する障害のある方に対して、就労に必要な知識や能力を身につけるための訓練、求職活動の支援、適性に応じた職場探し、就職後の職場定着に向けた支援などを行う障害福祉サービスです。
支援の中では、仕事上の困りごとを整理したり、自分の得意・不得意を把握したり、仕事の進め方や対処方法を一緒に考えたりすることもできます。
※利用には一定の要件があります。詳しい利用条件については、お住まいの自治体や相談支援機関などにご確認ください。
自信を取り戻すために大切なこと
仕事でミスが続くと、「自分にはできない」と考えてしまうことがあります。
しかし、ミスの原因を整理してみると、
「確認方法が自分に合っていなかった」
「指示の受け方を工夫できるかもしれない」
「一度に複数の仕事を抱えると難しくなる」
など、新しい発見があるかもしれません。
まずは、自分を責めるのではなく、
「どんな場面で困りやすいのか」
「どんな方法なら取り組みやすいのか」
を整理してみましょう。
そして、必要であれば医療機関や相談支援機関、就労移行支援などに相談してみることも一つの方法です。
まとめ
仕事のミスが多いと感じるとき、その原因は一つとは限りません。
ADHDなどの発達特性が関係している場合もありますが、ミスだけから自分で判断することはできません。
大切なのは、診断名だけに注目するのではなく、自分がどのような場面で困っているのかを整理し、自分に合った対策や働き方を考えることです。
一人で抱え込まず、必要に応じて専門機関や支援機関に相談しながら、自分に合った働き方を探してみませんか?


