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「捉え方」を変えると、気持ちが楽になるリフレーミング

「捉え方」を変えると、気持ちが楽になる。リフレーミング訓練レポート|ディーキャリア川崎オフィス
こんにちは!ディーキャリア川崎オフィス、生活支援員の伊藤です。
「なぜ自分はこんなに落ち込んでしまうんだろう」「同じ失敗を繰り返してしまう」
──そう感じたことはありませんか?

ディーキャリア川崎オフィスでは、そういった悩みのもとになる「考え方の癖」に気づき、別の視点から捉え直す「リフレーミング」の訓練をおこなっています。今回は、実際の訓練の内容とそこでの気づきをご紹介します。

リフレーミングって、何をする訓練?

リフレーミングとは、ある出来事に対する「捉え方の枠組み(フレーム)」を意識的に広げるスキルです。 同じ出来事でも、どう解釈するかによって、その後の感情や行動は大きく変わります。

訓練でやること
1
自分の「考え方の癖」を知る
不安・落ち込み・怒りが出やすい場面で、どんな思い込みのパターンが出やすいかを整理してもらいます。
2
実際の場面で癖を確認する
日常の出来事(今回はゴールデンウィーク中の体験)から、癖が出た場面を一つ取り上げます。
3
「別の見方」を探してみる
同じ状況を別の角度から捉え直す視点を、参加者どうしで出し合い、考え方の選択肢を増やしていきます。
リフレーミングは、考え方を「矯正する」ものでも「無理に前向きにする」ものでもありません。
私たちが大切にしているのは、「こういう見方もあるんだな」とフラットに受け止められるようになることを第一歩としています。

訓練で出てきた「考え方の癖」

参加者のみなさんがこれまでの訓練を通じて把握してきた、自身の考え方の癖には、次のようなパターンが挙がっています。

🔍 参加者から挙がった「考え方の癖」の例

  • 0か100か思考:一部できなかっただけで「全部ダメだった」と感じてしまう
  • 〜べき思考:「常に全力でやらなければいけない」という強い義務感を持つ
  • 否定的な自己評価:うまくいかない時に「自分がダメだから」と結論づけやすい
  • 被害的な解釈:他者の言動や周囲の出来事を、自分への攻撃・批判として受け取りやすい
  • 責任の偏った帰属:ミスや行き違いが起きた時、原因をどちらか一方(自分 or 相手)だけに求めてしまう

これらは発達障害・精神障害のある方に特に見られやすいパターンでもありますが、程度の差こそあれ、多くの人が持っている「思考の習慣」でもあります。 まず自分の癖に気づくこと──それがリフレーミングの出発点です。

実際の場面から:参加者の気づき

今回は、体験した出来事を素材に、考え方の癖とその捉え直しを練習しました。以下は、参加者から共有いただいた事例(内容は特定されないよう一般化しています)です。

事例 A:目標が一部達成できなかったとき
状況 連休中に立てた複数の目標のうち、1〜2項目が達成できなかった。
最初の感情 「全部できなかった」「満点じゃなかった」と感じ、自分を責めそうになった。
別の視点 達成できた目標も複数ある。70点なら十分上々と捉え直すことができた。
事例 B:外出先で他人の行動が気になったとき
状況 映画館で、周囲から気になる音が聞こえた。
最初の感情 「ルール違反をしているのではないか」と疑い、不快感や不信感を覚えた。
別の視点 冷静に状況を見直すと、飲食の音だった可能性が高いと気づき、気持ちが落ち着いた。
事例 C:専門用語の多い説明を受けて混乱したとき
状況 事前知識がない状態で、専門用語を交えた複雑な説明を受け、混乱してしまった。
最初の感情 「すぐに理解できない自分はダメだ」「仕事でやっていけるか不安」と落ち込んだ。
別の視点 その知識は多くの人にとって難しい。事前にメモを準備したり、確認する方法を取れば対応できる、と気づいた。
事例 D:仕事でミスをしてしまったとき(想定練習)
状況 書類の誤りや作業上のミスに気づいた。
最初の感情 自責・焦り・「怒られる」という不安が一気に押し寄せる。
別の視点(複数) ・機器や環境側に原因があった可能性もある
・誰でもミスはする。リカバリーできれば問題ない
・今回のミスから学べることがある
・修正できる部分は修正すればよい

特性との関係:なぜ「癖」が出やすいのか

今回の訓練を通じて改めて見えてきたのは、参加者それぞれに「感情が揺れやすい場面のパターン」があるということです。 ミス・評価・他者との意見の食い違い・想定外の変化──こうした場面で感情が乱れやすいことは、発達障害・精神障害の特性とも深く関わっています。

💡 特性と「考え方の癖」のつながり(例)

  • 完璧主義的な傾向(ADHD・ASD):「すべてうまくやらなければ」というプレッシャーが「0か100か思考」につながりやすい
  • 感覚過敏・注意の特性:特定の刺激が気になりやすく、被害的な解釈に発展することがある
  • 情報処理の特性:一度に多くの情報を整理することが難しく、パニック時に自己否定が出やすい
  • 白黒思考の傾向:物事をグレーゾーンで捉えることへの難しさが、極端な評価につながることがある

大切なのは、「こうした癖があるから自分はダメだ」ではなく、「この特性があるから、こういう場面で感情が動きやすい」と知ることです。 知ることで、次にその場面が来たときに「あ、これが出た」と一歩引いて気づけるようになります。

「全部ひとりで乗り越えなくていい」という視点

リフレーミングは、考え方の選択肢を増やすための訓練です。ただ、すべての困りごとを「自分の捉え方を変えること」だけで解決しようとする必要はありません。

たとえば「複雑な説明を受けたときにパニックになりやすい」という特性があるなら、職場への合理的配慮として「事前に書面で情報をもらう」「手順書を用意してもらう」といった対応を求めることができます。

「ミスをした時に強く落ち込みやすい」のであれば、上司や支援者に「フィードバックはできるだけ具体的にお願いしたい」と伝えることも、合理的配慮のひとつです。

ディーキャリアでは、こうした自己理解から「どんな環境・サポートがあれば自分らしく働けるか」を考え、職場への申し出や交渉のスキルも一緒に訓練していきます。自分を責めるのではなく、仕組みで補う視点を育てることが目標です。

訓練のポイント:焦らず、少しずつ

この訓練を行う中で、私が参加者のみなさんに必ず伝えていることがあります。

リフレーミングを続けるうえで大切なこと
別の視点が「しっくりこない」と感じても、無理に受け入れようとしなくていい
「こんな見方もあるんだな」とフラットに受け止めることが第一歩
考え方の選択肢を増やすことが目的で、「正解の見方」を見つけることではない
考え方の癖は長年かけて積み重なったもの。変化は徐々に起きる

リフレーミングは即効薬ではありません。ただ、訓練の中で少しずつ「別の見方がある」という感覚が積み重なっていくことで、気持ちが楽になれる瞬間が増えていきます。そのプロセスを、私たちスタッフも一緒に伴走しています。


自分の「考え方の癖」に気づいて、
働くための準備をしてみませんか?

ディーキャリア川崎オフィスでは、就職・復職を目指す方に向けて、感情調整・コミュニケーション・自己理解など、働くために必要なスキルを丁寧に訓練しています。
「自分に合った働き方を見つけたい」「まず話だけ聞いてみたい」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。見学・体験も無料です。

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