TPOを守るためにできること~発達障害の特性からくる困難に対処!~
こんにちは!
ディーキャリア川崎オフィス、生活支援員の伊藤です。
今回は発達障害のある方が悩みがちな「TPO」についてご紹介します。
「TPO」とは「Time(時)」「Place(場所)」「Occasion(場合)」に応じた服装や言葉遣いをすることを指しますが、発達障害のある方は、その特性によって、状況に応じて臨機応変に対応することの難しさを抱えることがあります。
この難しさがどういった特性から来ているのか、どのようなところに注意を払う必要があるのか見ていきましょう。
TPOとは
「TPO」とは「Time(時)」「Place(場所)」「Occasion(場合)」に応じた立ち居振る舞いを使い分けることを指します。
例えば服装であれば、職場の規定や職種、ドレスコードの指定があるなど、その場に応じて服装を切り替える必要があります。
また、言葉遣いも、勤務時間中は敬語を使ったり、休憩中であればリラックスした状態で会話をするなど、その時に応じて変化します。また、言葉遣い以外にも、話題がその場に適しているかどうかも考える必要もあります。
このように、TPOは周囲の方との信頼関係を築くために、大切な要素となります。

発達障害をお持ちの方がTPOを苦手とする理由
TPOは、マナーを守ることと近い意味合いが含まれています。そのため、社会生活を送り、人間関係を築いていく上では、大切な考え方になります。しかし、発達障害をお持ちの方の中には、特性によりTPOに則り、自身の立ち居振る舞いの調整が難しい場合があります。
- 非言語的なサインの読み取りが難しい
自閉症スペクトラム障害(ASD)やADHDのある方は、相手の表情やトーン、ボディーランゲージといった「非言語的なサイン」を読み取りにくいことがあります。そのため、「その場の空気を読む」ことが難しく、TPOに沿った行動を瞬時に判断するのが難しい場合があります。 - 実行機能の特性
ADHDのある方は、思考を整理し、行動を柔軟に切り替える「実行機能」に課題を持つことがあります。このため、「今やるべきこと」や「控えるべきこと」をすぐに判断できないことがあり、場にそぐわない行動や言動をしてしまう場合があります。
- 柔軟なルールの適用が難しい
時や状況に応じてルールが異なることに戸惑い、場面に応じた柔軟な対応が難しいことがあります。例えば、普段は許されている行動が特定の場では控えるべきとされる場合など、暗黙のルールが理解しづらいケースもあります。 - 感覚過敏・感覚鈍麻の影響
発達障害のある方には、感覚が過敏であったり鈍麻であったりする場合があり、これにより刺激への反応が一般と異なることがあります。たとえば、周囲の音や光が気になる環境では集中が難しく、適切な行動がとれなくなることもあります。


そのため、TPOに則った振る舞いができるように、特性に応じて対処法を準備する必要があります。
TPOへの対処方法
1. 状況を具体的に把握する状況ごとにリストを作成する
よくある場面(職場、友人との会話、親しい人となど)をリスト化し、それぞれで「どのような行動や言葉が求められるか」「避けた方が良い行動」を箇条書きにします。これを手元に置いたり、メモにしておくと確認しやすくなります。
2. チェックリストを活用する
- 事前の確認リスト
例えば、会議の場面では「話す順番を守る」「発言は手短にまとめる」などのリストを作成し、事前にチェックします。このような確認項目を設けることで、特定の状況での不安や混乱が軽減されます。
- 行動後の振り返りリスト
場面が終わった後、「リストにある行動を守れたか」「改善できる点はあったか」を振り返ります。これにより、成功体験と改善点が積み重なり、自信がつきます。
3. 具体的なルールを見つけ、ルーティン化する
場面ごとに共通するルールや行動を発見し、繰り返し実践することで自然とTPOを守れるようになります。
- 「この場では〇〇をする」と定める
例えば「職場では、質問するときに必ず『今お時間ありますか?』と確認する」といったルールを作り、ルーティン化します。状況が変わっても一定のルールがあれば対応しやすくなります。 - できるだけ行動をシンプルに
複雑な状況に応じるのが難しいと感じた場合は、行動をシンプルにしておきます。たとえば、「新しい場所ではまず周りを観察する」「わからないことは確認する」などの簡単な行動パターンを持つと安心です。
4. 周囲に協力を依頼し、フィードバックを得る
もちろん自分自身だけで対処をする必要はありません。周りの方へサポートをお願いをすることも有効です。
- サポートをお願いする
家族や友人、職場の同僚などに、特定の場面での行動について確認やアドバイスをお願いしておきます。周囲に「困ったときは教えてほしい」とあらかじめ伝えることで、TPOを保つための支援が得られやすくなります。 - フィードバックを取り入れる
友人や信頼できる人に「この場面での行動が適切だったか」を聞くと、改善点が明確になります。フィードバックをもとに少しずつ対策を立て、自分で実行できるよう練習を続けます。
TPOは、人間関係を築いていくために大切な要素のひとつです。
自分でTPOへの対策を立てるには、理解を深めるためのツールや支援を上手に活用し、少しずつTPOを守る行動を増やしていくことが大切です。
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