自閉症スぺクラム障害(ASD)の特徴
こんにちは!ディーキャリア 川崎オフィスの吉村です。
ディーキャリア 川崎オフィスでは、主に発達障害のある方に応じたプログラムで、就労移行支援をおこなっています。
発達障害があることで起こる困りごとに対して、自己対処方法を考えたり、ストレスケアの手法を試したりしながら、就職するための「構え」を作っていきます。
とは言え、現代の医療では、発達障害の原因や仕組みは、まだ完全に分かっていません。
「先天的な脳と神経系の障害」ということだけが、一般的に認識されています。
本当の意味で「正しく」発達障害の特性にアプローチできているのか、正直なところ、よく分かっていないのが現状なのです。
しかし、発達障害の特徴を正しく知ることで、アプローチ方法の精度を上げることは可能です。
今回は、発達障害の症状のひとつ、自閉症スペクトラム障害の特徴について、改めて解説したいと思います。

自閉症スペクトラム障害とは
自閉症スペクトラム障害は、Autism(自閉症) Spectrum (連続体)Disorder(障害)の頭文字を取ってASDと呼称されます(以下、ASD)。
以前は、アスペルガー症候群や広汎性発達障害など、細かい分類がありましたが、現在は明確に境界を区別できない、全てが繋がっている連続体であるという認識になり、分類は廃止されました。
ASDの大きな特徴として、社会的コミュニケーションと対人相互反応に困難を抱えています。
具体的に、どういうことが苦手なのか、それぞれ見ていきましょう。
社会的コミュニケーション
社会的コミュニケーションとは、言葉を使って他者とコミュニケーションを取ったり、相手の表情や口調、態度などからさまざまな情報を受け取り、相手の気持ちを理解することで、人間関係を構築することです。
ASDのある方は、言外の意味を汲み取るのが苦手なため、その場に応じた適切なコミュニケーションを取ることが難しいと言われています。
具体的には、このような困りごとを感じている方が多いようです。
* 皮肉やジョークが理解できない。
*人を笑わせようとして逆に傷つけてしまうことがある。
* 遠慮がちがったり、遠回しに表現することが苦手。
* 言葉が強く、キツイ印象を持たれてしまう。
* 他人との適度な距離を保つことが苦手。
* 暗黙のルールが分からない。
* 会話の流れをつかめず、場違いな発言をしてしまうことがある。
これらの困難が原因で、対人関係でトラブルが起こることがあります。
対人相互反応
対人相互反応とは、共感化能力のことを指し、他人の感情や気持ちを理解して、自分も同じように感じてしまう能力のことです。
例えば悲しい話を聞いて一緒に涙したり、怪我をした人を見て痛みを感じるような、他人の感覚を共有する反応のことを言います。
ASDのある方は、他人の気持ちを自然に察することが難しいため、周りの人から「冷たい人かも?」と誤解を受けることがあります。
* 相手の気持ちを理解できず誤解を招くことがある。
* 相手の気持ちを無視しているように見えてしまうことがある。
* 自分の気持ちを表現するのが苦手。
* 集団行動に参加しづらく、周囲から浮いているような気がする。
* 他人からの評価に興味がない。
* 自分の言動が他人にどう見えるか気にしない。
このように、自身の感情が他者に理解されにくいため、周囲の人と上手くいかないと感じている方も少なくありません。
なぜ、このような特徴が現れるのか
ASDのある方は、一般的な定型発達と比べると、脳の発達の仕方が違うと言われています。
一般的には、さまざまな情報からものごとの側面を捉えることを自然におこなっています。
ASDの場合は、特定の情報の処理を過剰に優先し、他の処理が抑制されてしまうと考えられています。
この仮説を「情報処理過剰選択仮説」と言います。
この仮説から、ASDのある方の脳は、以下のような特徴があると考えられています。
シングルフォーカス特性:意識を向けられる範囲が極端に狭く、ひとつのことに着目すると、他に関心を示さない。注意の切り替えが苦手で「木を見て森を見ない」と言った特徴がある。
シングルレイヤー思考:一度にひとつずつのことしか考えられない。マルチタスクが苦手で優先順位が付けられない傾向がある。
ハイコントラスト知覚:白か黒か、0か100かでものごと判断する。曖昧さに対しての耐性が低いため、細部にこだわったり、完璧主義と言われることもある。
これらの特徴は、ネガティブな要素ばかりではなく、環境によっては強みとして発揮できる可能性が、大いにあると考えます。
しかし、定型発達が考える常識が社会通念とされている現代社会では、ASD特性を持つ人々には、生き辛さを感じる場面ばかりだと想像できます。
そのため、適応障害や不安障害など、二次障害を併発するケースも少なくありません。
個々が持つ特徴を、強みとして活かせるような職場環境や、業務の切り出しを促進して、誰もが活躍できる社会を創っていきたいですね。
そのためには、発達障害とはどういうものか正しく理解をして、適切にアプローチすることが重要となります。
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