2024年10月21日

障害者雇用で働く際の「合理的配慮の伝え方」について

ディーキャリアワークでの取り組み

では、自分のことを具体的に伝えていけるようになるには、
どのような方法があるのか、ディーキャリアワークでの取り組みをご紹介します。

ディーキャリアワークでは、ナビゲーションシートというシートを
利用者の方全員に作成してもらいます。
ナビゲーションシートとは「先ほど配慮事項の伝え方」でお伝えした内容
①障害特性　②特性への対処法　③配慮事項　について記載した、
自分の取扱説明書のようなシートだとイメージしてもらたらと思います。

日々の訓練に参加することや、スタッフとの面談を通して自己理解を深めていき、
ナビゲーションシートを作成していきます。
障害上難しいことは相手にわかりやすく書いてあるか、
対処法は実際に取り組んでいるもので効果はどうなのか、
配慮事項は適切で、その配慮をしてもらうことで働きやすくなるのか、など
様々な視点でスタッフもフィードバックをして、修正をしていき、作っていきます。

一度完成したらそれで終わりではなく、完成したシートに沿って訓練や私生活の中で
対処法の実践や実際に配慮を受け、シートの内容が適切かどうか検証し、
必要に応じて再度修正、を繰り返して、自分自身のことが正しく記載されたシートにしていきます。

完成したシートは応募書類を送るときに、一緒に同封して送ることが多いです。
履歴書の備考欄に障害の詳細や配慮事項等について記入するより、
一枚にまとめたシートの方が相手にとっても見やすく、面接に行けることになった際にも、
面接官の方がナビゲーションシートを見ながら質問してくれることが多く、
自分自身で作ったシートなので回答しやすいというメリットがあります。

また、面接練習もおこなうので、練習時にナビゲーションシートに沿った受け答えができているか、
言葉遣いなどにも注意しながらスタッフからフィードバックをします。
「文章は作れるけど、言葉にすることは苦手だから不安」といった方も
ディーキャリアワークでは面接練習を通して対策ができます。

また、具体的にどのような障害特性・対処法・合理的配慮があるのかは、
こちらのブログの「ディーキャリアワーク柏スタジオの事例」でご紹介している
3名の方の事例をぜひご覧ください。

終わりに

合理的配慮は、障害者雇用で働く場合、ほぼ必ず面接時に質問があり、
自分に合った適切な配慮を伝えられるようになる必要があります。

配慮してもらわなくても働ける、
障害のことは企業に伝えないで働くつもり、
といった方もいるかもしれません。ですが、
「今まで仕事がうまく行かなった」
「ちゃんと働いたことがないから不安もあるし、配慮もあった方がいいかも」など
働くことに不安や心配事のある方は障害者雇用で配慮を受けながら
自分らしく働いていけるほうがいいのかもしれませんね。
障害者雇用で働く場合は障害者手帳が必要なので、まだ取得していないけど
障害者雇用で働くことに関心があるという方は、こちらのブログも参考にしてみてください。

「ディーキャリアワークでの取り組み」でもお伝えしましたが、
ディーキャリアワークでは合理的配慮を伝えられるように
ナビゲーションシートというツールがあること、
正しくわかりやすく自分のことを伝えられる様に自己理解を深めていくプログラムや、
スタッフのフィードバックが都度あり、個別で対応します。
「自分のことを伝えていける」力を身に着けていければ、
働いた後も自分のことを他者に説明ができ、それは長期就労に繋がります。
ディーキャリアワークでは「就職すること」「就職後、働き続けること」
両方の観点から日々のプログラムやサポートをおこなっていますので、
働くことに不安や心配事がある方はぜひお気軽にお問合せ・ご相談ください。