【発達障害あるある】「夜寝られない・朝起きられない理由と対処法」
こんにちは。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスのサービス管理責任者(保有資格:臨床心理士・公認心理師)の鈴木です。
臨床心理士の知識と、発達障害のある方を支援した経験にもとづき、今回は「夜寝られない・朝起きられない理由と対処法」についてお伝えします。
以前のブログで発達障害と疲れやすさについて説明いたしました。
皆様、夜は寝られておりますでしょうか。夏真っ盛りということもあり、寝苦しい夜を過ごす方もいらっしゃるでしょう。
日々、ニュースで取り上げられているような、夜の熱中症対策として、まずは水分補給やエアコンをはじめとした空調の調整をしましょう。
本日は、上記の環境調整とは別軸で発達障害の特性によるものから、「不眠」について皆様にお伝えします。
年間を通して、利用者の皆様から不眠についてのご相談をお受けいたしております。
これまで受けたご相談内容を踏まえ、皆様に役立つ情報をお伝えいたします。
1.発達障害と夜寝られない・朝起きられないことの関連
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスは発達障害のある方に多くご利用いただいております。
皆様からよく聞くのは「昔はよく寝られた」、寝られなくなったのは「体調を崩してから」あるいは「体調を崩すきっかけになった」ということです。
子どもの頃から不眠を感じている方はそう多くはいらっしゃいません。
一方で、大人になる過程で学業や仕事が忙しくなり、うまくいかなくなった経験があった先に「不眠」症状を訴える方がいます。
これは「ストレスサイン」の現れと考えられます。子どもの頃は、1度寝て起きれば心も身体も回復していたものが、大人になると1度寝ただけでは回復できないほどのストレスや疲労が蓄積しているという考え方です。
発達障害との関連では、例えばASD(自閉症スペクトラム障害)による「やめられない」特性やADHD(注意欠如・多動性障害)の「過集中」の特性によって寝る前にスマホを触ることをやめられない、あっという間に時間が過ぎるといったことがあげられます。
スマホはとても便利ですよね。知りたいことはすぐ調べられますし、写真や動画、ゲーム、SNSを使ったコミュニケーションにより、情報は無限でいつまでも触ってられます。
終わりがない怖さがあるので、スマホとの付き合いには注意が必要ですね。
上記、発達障害の特性による継続的なスマホ使用により、寝る時間を過ぎ、疲労に気づかずに朝方まで動画やゲームをして、翌朝起きられない、ということにつながりかねません。
週末など、たまにならば良し、とされることもあるかと存じますが、体内時計のズレや習慣化されてしまうと起立性調節障害につながる恐れもあります。
また、布団の中で寝ようとした時に不安なこと、心配事がぐるぐると反すう思考となり、抜け出せずに不眠につながることがあります。
寝られないことの困りごととして「心配事が止まらない」もよく相談されることです。
睡眠の研究は世界中で進んでおり、日々新たな情報は更新され続けています。厚生労働省も睡眠に関するガイドラインを提示し、国民の皆様が良い睡眠をとれるように働きかけています。
ご興味があれば、ぜひ調べてみてください。
2.眠れない時の対処法
上記に記載した、発達障害の特性と不眠との関連において効果的な対処法は「セルフケアチェック」です。自身の生活や内的に起きていることを言語化、数値化して整理します。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスでは、利用開始時の利用者には特に、生活リズムと日中活動時間増加のためにセルフケアチェックシートを活用しております。
慣れれば1人でささっと書くことはできますが、案外自分の生活を振り返ることは内省が必要なので、苦手に感じる方もいらっしゃいます。もちろん記載方法のサポートをいたしております。
寝た時間や起きた時間に加えて、その日の体調や気分を数値化することで、自分の体調を多角的に把握することができます。
こうした自己理解を行うことで、自分にあった継続的な生活リズム、睡眠管理ができるようになります。
さらに、布団の中で「心配事が止まらない」場合には、リフレーミングやコントロールフォーカスといった思考法を活用することで、不要な考えから脱することができます。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスはライフスキルコース訓練にて提供しており、練習の結果、自身の思考をコントロールすることができるようになった、という方も多くいらっしゃます。
学びと練習により、安眠をはじめとした暮らしやすさにつながっているのは素晴らしいことですね。
まずは正しい知識と自分にあった方法で安定した睡眠を目指しましょう。
3.寝られない・起きられなくて困ってしまったら
上記による対処はディーキャリアITエキスパート田町オフィスといった就労移行支援事業所をはじめとした支援機関で受けることができるでしょう。
インターネットで調べればたくさんの情報が出てきます。一方で、どれを選んだら良いのか、取捨選択ができない、という方もいらっしゃいます。
多すぎる情報で圧倒されて調べることで疲れ果ててしまうこともあるでしょう。
このブログをお読みいただいている方の中にも、不眠について探し当てていきついた方もいらっしゃると思いますので、ぜひお問い合わせください。
対処法を一緒に考えましょう。
また、睡眠については薬物療法が効果的です。お薬の力を借りて、睡眠をとれるようにする方法を選ぶ方も多くいらっしゃいます。
一方で、薬を飲むことの怖さや抵抗感もあるので、お薬以外の方法で不眠を解消したい方も、ぜひ1度お問い合わせください。
文責 臨床心理士 鈴木
イベントのご案内
2023年8月9日(水) 16:00〜17:30 対人関係が楽になる「リフレーミング」
2023年8月26日(土) 13:00〜14:30 発達障害の特性による困りごとを支えるご家族向けイベント ~就職活動の相談先を学ぶ~
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就職活動のことはもちろんですが、今の職場でうまくいかないこと、生きづらさを感じていること、発達障害のある方特有の困り感など何でもご相談いただけます。
無料で相談ができますので、お気軽にお越しください。
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