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発達障害の私が思う「自分のトリセツ」——自己理解を深めると、働き方が見えてくる

〜私が実践している、困りごとを「伝わる言葉」に変えるライフハック〜

「自分のことをどう説明したらいいかわからない」「検査結果があっても、それを仕事にどう結びつければいいかわからない」「困っていることはわかっているのに、うまく言葉にできない」——そんな悩みを抱えていませんか?

こんにちは!ディーキャリアITエキスパート立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。

発達障害のある方と話していると、「何に困っているか」はちゃんとわかっている方がほとんどです。でも「なぜそれが起きるのか」「どう説明すればいいのか」「職場でどんな配慮をお願いすればいいのか」——ここで詰まってしまう方がとても多いです。

この記事では、自己理解が難しくなる理由を整理したうえで、「自分のトリセツ」を少しずつ作っていくための、具体的な対策をお伝えします。


1. なぜ、「自分のことを説明する」のがこんなに難しいのか?

自己理解が進まないのは、内省力が低いからでも、自分に興味がないからでもありません。いくつかのごく自然な理由が重なっています。

  • 「困っていること」と「なぜ困るのか」は、別の問いだ。
    「片付けが苦手」とはわかっていても、「なぜ片付けが苦手なのか」を言葉にするのは別の作業です。「なんとなくできない」という感覚を、「複数の情報を同時に整理することが苦手で、何をどこに置くかの判断が難しい」という言葉に変換するには、自分の困りごとを少し離れたところから観察する視点が必要です。

  • 「できない自分を責める」フレームが、観察の邪魔をする。
    発達障害のある方の多くは、これまでの経験から「なぜできないのか」を責める方向で自分を見てきたケースがあります。自己批判のフレームが強いと、自分の特性を冷静に観察することが難しくなります。「できない理由を探すこと=自分を責めること」という感覚が、自己理解を遠ざけてしまいます。

  • 「弱み」しか見えていないと、自己理解が片側だけになる。
    困りごとにフォーカスしすぎると、「自分にはできないことしかない」という見え方になりやすいです。自己理解は弱みを知るためだけのものではなく、強みを発見するためのものでもあります。強みと弱みの両方が見えてはじめて、「自分に合った働き方」が具体的に見えてきます。

2. まず知っておく!自己理解は「できない自分を責めるもの」じゃない

「自己理解=できないことを整理すること」という思い込みを、まず手放しましょう。ここを整理しておくことが、一番大切な下ごしらえです。

自己理解とは:自分の特性を知り、困りごとの理由を整理し、自分に合った働き方を見つけるためのものです。

そして自己理解には、2つの方向があります。

弱みを知る視点:

  • 「なぜ片付けが苦手なのか」→「複数の情報を同時に整理することが苦手で、口頭指示が重なると抜け漏れが起きやすい」

  • 「なぜ遅刻しやすいのか」→「時間の見通しを立てることが苦手で、準備にかかる時間を過小に見積もってしまう」

  • 「なぜ報告が遅れるのか」→「何をどこまで伝えればいいかの判断に時間がかかる」

こうして「なぜ」を言葉にできると、職場で必要な配慮が具体的に見えてきます。「片付けが苦手です」と伝えるだけでは相手には状況が伝わりにくいですが、「複数の情報を同時に整理することが苦手で……」と伝えられると、どんな配慮が必要かが相手にも見えやすくなります。

強みを知る視点:

  • 「過集中を活かせる仕事は何か」

  • 「マニュアルがあれば正確に進められる業務は何か」

  • 「一人で集中する作業のほうが力を発揮しやすいのか」

弱みだけでなく、こういった強みの視点で考えると、自分の可能性が少しずつ見えてきます。


3. その場で試せる!具体的な対策

「自分のトリセツ」を少しずつ作っていくための対策を紹介します。

【対策①】「困っていること」を「なぜ起きるのか」に変換してみる

まず、自分が「困っていること」を1つ書き出しましょう。次に「なぜそれが起きるのか」を自分なりに考えて書き添えます。

  • 困っていること:「メモを取るのが苦手」

  • なぜ起きるか:「話を聞きながら同時に書くことが難しく、どちらかに集中すると片方が抜けてしまう」

完璧に言語化できなくて構いません。「なんとなくこういう感じ」でも書き出してみることが大切です。書き出すうちに、言葉が整ってきます。

【対策②】「弱み」と「強み」を両方書き出す

紙を2列に分けて、左に「苦手なこと・困りごと」、右に「得意なこと・力を発揮できる場面」を書き出してみましょう。

  • 苦手:「急な予定変更に弱い」→強み:「決まったルーティンは正確にこなせる」

  • 苦手:「複数タスクの同時進行が難しい」→強み:「一つのことに深く集中できる」

  • 苦手:「口頭指示を聞き取るのが難しい」→強み:「文字や図での情報は正確に処理できる」

弱みと強みはセットで見ると、「自分はこういう環境で力を発揮できる」という輪郭が見えてきます。

【対策③】「配慮をお願いするとき」の言葉を1つだけ作っておく

職場や支援者に配慮をお願いするとき、「苦手です」だけでは伝わりにくいことがあります。「なぜ苦手なのか」と「どうしてもらえると助かるか」をセットにした言葉を、あらかじめ1つだけ作っておきましょう。

「口頭での指示が重なると抜け漏れが起きやすいので、指示をメモやチャットで送ってもらえると助かります」

「急な予定変更があると頭の切り替えに時間がかかるので、できれば前日までに教えてもらえると助かります」

この1文を持っておくだけで、配慮をお願いするハードルがぐっと下がります。

【対策④】一人で抱え込まず、支援者と一緒に言葉を整理する

「自分のことをどう説明したらいいかわからない」「検査結果はあるけど、仕事にどう結びつければいいかわからない」——そんなときは、一人で抱え込まなくて大丈夫です。支援者やスタッフと一緒に言葉を整理することで、自分では気づけなかった強みや、より正確な困りごとの説明が見えてくることがあります。


■ まとめ:「自分のトリセツ」は、自分を責めるためじゃなく、自分を助けるために作るもの

「自分のことがうまく説明できない」と一人で抱え込んでフリーズするのをやめて、「困りごとをなぜに変換する」「弱みと強みを両方書き出す」「配慮をお願いする言葉を1つ作る」という道具を使いながら、自分とちょうどいい距離でスマートにトリセツを育てていこう。

自己理解は、できない自分を責めるためのものではありません。自分の特性を知り、困りごとの理由を整理し、自分に合った働き方を見つけるためのものです。「自分のトリセツ」は、一度に完成させなくていいです。少しずつ、一緒に作っていきましょう。


最後に:ディーキャリアITエキスパート立川オフィスで「自分のトリセツ」を一緒に作ろう

ディーキャリアITエキスパート立川オフィスでは、自己理解を深めながら、あなたらしい働き方を一緒に考えていくプログラムに取り組んでいます。「自分のことをどう説明したらいいかわからない」「検査結果を仕事にどう結びつければいいかわからない」「強みが何かわからない」という方も、ぜひ一度、見学や無料相談にいらしてください。自分の「トリセツ」を、一緒に作ってみませんか。

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ディーキャリアITエキスパート立川・所沢オフィス編集部

普段は、ディーキャリアITエキスパート立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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