発達障害の私の脳は、言葉がこぼれていく、誤字脱字。
〜「注意不足」のせいにするのをやめて、脳の仕様をふりかえろう〜
こんにちは!ディーキャリアITエキスパート立川オフィスのピアスタッフ、かまちです。

かつての私は、自分の書く文章に強いコンプレックスを持っていました。 自分なりに、これ以上ないほど注意深く見直したはずなのに、仕上がった文章には必ずと言っていいほど、いくつか誤字脱字が混ざっている。
一方で、隣の席の人は、さっそうと文章を書き上げ、ミス一つなく提出している。
その姿を見るたび、私は「自分はなんてダメなんだろう」と、猛烈な劣等感に押しつぶされそうになっていました。そして、「どうせ頑張ってもミスをするんだ」と、やる気やモチベーションがどんどん下がっていく、負の悪循環の中にいました。
さらに最近では、AIが華麗に文章を作成するのを見て、こう不安になることもあります。 「AIがこんなに完璧なら、誤字脱字しやすい自分の仕事って、なくなってしまうのかな?」
でも、今ならわかります。これは根性や気合の問題ではなく、脳の「仕様」と「道具の使い道」の問題だったのです。
脳が勝手に「正解」を予測してしまう
私たちの脳は、とても効率的に動こうとします。 文章を読んでいるとき、一文字一文字をじっくり確認しているのではなく、前後の文脈から「次はこの言葉が来るだろう」と予測して処理しています。
そのため、多少の文字の入れ替わりや抜けがあっても、脳が勝手に「正しい言葉」に脳内変換して読み進めてしまうのです。いわば脳の「自動補正機能」が働きすぎて、ミスを見逃してしまうわけです。
「知っている」ことが、確認の邪魔をする
自分が書いた文章を自分でチェックするとき、私たちは頭の中に「書きたい内容(正解)」をすでに持っています。すると、画面上の文字を見ているようでいて、実は頭の中にある「正しい文章」をなぞっているだけの状態になりやすいのです。
自分の意図が自分自身に透けて見えているために、実際の表記ミスに目が届かなくなってしまいます。
AIは「ライバル」ではなく、私を支える「歩行器」
最新のAIであるGeminiだって、完璧ではありません。一時情報をリサーチする時に事実関係を読み違えたり、誤字を出したりすることもあります。
AIに仕事が奪われるかも、と不安になるかもしれません。でも、私はAIのことをこう考えています。「視力が弱い人がメガネを使って仕事をするように、私はAIを『歩行器』だと思っている」と。
足元が不安定なときに歩行器が支えてくれるように、言葉がこぼれてしまう私の脳を、AIが支えてくれる。それは決して「ズル」でも「怠け」でもありません。道具を賢く使って、目的地まで確実に、安全に言葉を届けるための、立派な技術なのです。
誤字脱字を減らすための、具体的なチェック術
「注意する」という曖昧な努力をやめて、以下の仕組み(道具)を試してみてください。
- 「音読」でセンサーを切り替える: 声に出すと「耳」が働くため、違和感に気づきやすくなります。
- フォントや色を変えてみる: 視覚的な刺激を変えて、脳を「初めて見る文章」だと騙すのが効果的です。
- AIに「添削」を頼む: 自分の脳がスルーしてしまう部分を、GeminiなどのAIに客観的にチェックしてもらう。
悪循環を断ち切るために
隣の人やAIと自分を比べて、劣等感を抱く必要はありません。 大切なのは、ミスをした時に自分を責めることではなく、「どういう時にミスが起きやすいか」という自分の傾向をふりかえり、分析していくことです。
その時のたった一つの注意点は、「自分を責めないこと」。
「なんてダメなんだ」と自分を責めてモチベーションを下げてしまうと、対策を考えるエネルギーがなくなります。ミスはあくまで、あなたを助けるための「データ」に過ぎません。
一人でミスに怯え、悪循環の中で苦しむのは辛いものです。就労移行支援事業所では、そんな「ミスの傾向」を一緒に分析し、AIという「歩行器」をどう使いこなすか、あなたに合った対策を考えていきます。
根性に頼らず、自分にぴったりの道具を味方につけて、もっと楽に仕事に向き合える自分を一緒に目指してみませんか?
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリアITエキスパート立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリアITエキスパート立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。
主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。
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