チャンスは何度かやってくる
IT業界に転職して最初に担当したのは「原子力コード開発」というプロジェクトでした。
こんにちは。ディーキャリアITエキスパート名古屋丸の内オフィスの志村です。
わたしが担当させられたのは、名古屋大学プラズマ研究所という国の研究施設の計算機センターでの業務でした(現在、プラズマ研究所は岐阜県土岐市に移転しています。名称も核融合科学研究所と変わっています)。
今から40年近くも前の話です。当時、プラズマ研究所の計算機センターには富士通の大型計算機が入っていました。
AIMというシステムでMSPというOSが動いていました。
昔の富士通メインフレームのオペレーティングシステムです。
プラズマ研究所は核融合研究を行う研究施設です。ヘリカルコイル型のプラズマ核融合装置を持っていて、それで実験をします。また、同時にシミュレーションプログラムを作ってプラズマの振る舞いを研究していた研究者もいました。
シミュレーションプログラムは膨大な量の数値計算をしなくてはいけないので、当時、最先端のスーパーコンピュータが導入されていました。
今時のスーパーコンピュータとはプロセッサの処理方式が違います。
行列計算を高速でおこなうベクトルプロセッサを持った富士通製のスーパーコンピュータでVP200とVP200Eと言いました。
FORTRAN77というプログラミング言語で書かれているプログラムを「ベクトル化」して超高速で計算することができるようにします。
核融合研究の研究者(学者)の皆さんはプログラミングの専門家ではないので、シミュレーションプログラムを作っても、そのままではスーパーコンピュータでうまく動かすことができません。
それを整備して、ベクトルプロセッサで動くようにするのが、わたしたちの仕事(「原子力コード開発」)でした。
核融合は未来のエネルギーです。
原子力は普通は核分裂エネルギーを使います。ウランという重い物質が核分裂する時に膨大なエネルギーを放出します。今の原子力発電のエネルギーであり、また原子爆弾のエネルギーです。
軽い物質(水素、重水素)が核融合する時にも膨大なエネルギーが出ます。それを使おうというのが核融合研究の目的です。これは太陽で起こっている反応です。
40年前、わたしがプラズマ研究所で仕事をしている時、
「核融合を実用化するには後40年かかる」
と言われていました。今から40年前のことです。ですから、そろそろ実用化できるはずの時期ですね(苦笑)
多分ですが、今、研究者に聞くと・・・
「核融合を実用化するには後40年かかる」
と言うと思います(笑)
いつまで経っても「後40年・・・」よくある話ですね。
と、言いながら・・・実際、そろそろ核融合も実用化に一歩近づいているかもしれません。
核融合エネルギーは夢のエネルギーです。
それで無限のエネルギー(おそらくは電気エネルギー)が手に入れば、いいですよね。 EV(電気自動車)も、きっとその時には、まともに実用化できます。
(今はEVはかなり無理をおして使っていますね。だって充電設備が全然足りてません。発電量も足りません。充電時間もめちゃくちゃ掛かります。トヨタが「全固体電池」を早く実用化しなくてはなりませんね。)
さて、プラズマ研究所の計算機センターで、わたしは大型計算機(と、スーパーコンピュータ)を使うところからソフトウェア技術者の道に一歩を踏み出しました。
そこでは大型計算機の他にもUNIXワークステーションを使ったり、IBM-PCを使ったり、いろいろな経験をしました。グラフィックシステム専用のコンピュータを使ったりもしました。
前職の、更にその前に勤めていた会社での仕事です。
計算機センターにいらっしゃった先生たちと一緒に仕事をしていました。
お世話になった先生(当時、助教授)がいました。
ソフトウェアについて、とてもたくさんの事を、その先生から学びました。
縁があった、と今では思います。
運も良かった。
A先生と言っておきます。達人でした。研究者なのですが、ホンモノのプログラマで、ソフトウェアの達人です。
A先生は気難しい先生でした。
初めてプラズマ研究所に行った日から、毎日のように怒られました。
「一日に怒られる回数が5回までなら・・・良しとしよう」と思っていました。
怒られる回数を毎日数えました。
だんだん、その回数が減っていきまして、いつしか、怒られなくなりました。
A先生が何か新しいことをしようという時には、名指しでわたしが呼ばれるようになりました。
勉強させてもらいました。わたしのソフトウェア技術や知識の多くは、その時に学んだものです。
さて、ディーキャリアの利用者の皆さんにも言っておこうと思います。
誰でも、その人生でチャンスは必ず何度かやってきます。
でもね、チャンスはいい顔してやってこない。一見、ピンチのような顔して、やってきます。
それをチャンスなんだと分かるかどうかが、大事です。
ただのピンチだと思うと、チャンスを逃すことになります。
見極められるといいですね。
それでは、わたしはディーキャリアITエキスパート名古屋丸の内オフィスにいます。
どうぞ、よろしくです。(^_-)-☆
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