障害はわがまま?誤解されてしまう理由はなに!?|大人の発達障害
こんにちは!ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスです。
そんなつもりはないのに「わがままだ」と言われてしまう、人間関係やコミュニケーションがうまくいかずに悩んでいる、このような悩みを抱えている方はいませんか?
今回は発達障害の人が「わがまま」と誤解されることの多い理由を事例も併せてご紹介します。併せて、対策もお伝えしていくのでぜひご参考にしていただければと思います♪
なぜ発達障害は「わがまま」と誤解されてしまう?
発達障害は脳の機能障害のため、「目に見えない障害」であり、「社会性の障害」と言われています。
周囲からなかなか特性を理解してもらえず「わがまま」と思われてしまう…、自分でも特性に気づいておらず「自分はなんてわがままなんだ」と悩んでしまう…など、障害特性によってさまざまなな困りごとが起こることがあります。
発達障害のある場合、実は「特性上苦手・できないこと」と「わがまま」を見分けることは本人でも難しいです。他者が見極めることはより難しいことは明らかですね。
先ほど話題に出てきた通り、発達障害の特性は目には見えないものです。それを言葉で説明し、相手に理解をしてもらうことは、とても大変な工程でもあります。
発達障害が関係なくても、相手を理解することは大変ですよね。
例えば、自分がとても数学が得意だったとします。数学が得意な人は、計算式を見たらぱっと解き方がイメージができたりするものですよね。そのような人が、数学が苦手な人が「解き方がわからない」と悩んでいる様子を見ると、「こうすればいいって普通に分かるよね?」「なぜこれができないの?」と思ってしまうものです。そこで相手から“教えて“と言われても、「いや教えるも何も、見たら分かるじゃん!何から教えたらいいの!?」と言いたくなってしまいます。
ただ、理系・文系という言葉があるくらいなので、このような状況は一般的にもよくある会話かもしれません。
発達障害の特性上起こる困りごとは、大多数の人が「みんながあたりまえにできること」と思っていることが多くあります。例えば、相手の話に対して頷くこと、遅刻をしないこと、自身のスケジュールを把握すること、誰かに相談を持ち掛けること、自分のことを自分で判断すること…などまだまだ一部ですが、どれも多少の得意苦手があったとしても“生活や仕事に支障が出るほどできない“ということは少ない物事です。しかし、発達障害がある場合は自然にそれをおこなうことは”どうしてもできない“物事のこともあります。
上記で例に出した“理系・文系に関する苦手さ”では理解・納得できたものも、“当たり前のことができない”ことはなかなか理解・納得しづらいものです。
そのため、「特性上どうしてもできないから配慮をしてほしい」と配慮依頼を受けても、「なぜそれができないのか」「特性と言っているがただのわがままなのではないか」と思われてしまうことが実際にあるのです。
こちらのパターンは、「特性上起こってしまう困りごと」が原因になっているパターンですね。
ASDのある方によく見られる特性として、「相手の気持ちや場の空気を察することが苦手」があります。相手の気持ちを察することができなければ、相手の求めていることを理解したり、状況を考えて自分の行動を変えることはなかなか難しいです。そうすると、「この状況でそんなことする?」と周囲が思うことを悪気なくやってしまうこともあります。
例えば、繁忙期で部署全体の業務が立て込んでいる状況があるとします。定時になったものの、周囲の人はまだまだ忙しそうに作業をしている時、皆さんだったらどうしますか?
ビジネスマナーなど一般的に言えば「何かお手伝いすることはありますか?」と周囲へ配慮をして声をかけたり、「どうしても帰らなければいけない用事があるので、お忙しいなか申し訳ないのですが今日はお先に失礼します。」などと相手へ事情を説明したりするのが良いとされています。
しかし、空気を読むのが苦手な特性がある場合、「忙しいから誰かが手伝ってくれるの嬉しいのに」「自分も早く仕事を終わらせて帰りたい」「みんなの仕事なんだから一緒にやるべきだよね」などなど周りの人たちの気持ちを察することができずに、自分に振り当てられた仕事が終わればいつも通り「お先に失礼します〜」と帰宅してしまうかもしれません。「少し手伝って〜」と言われても、「いえ、もう勤務時間は終わりましたので帰ります」と断るかもしれません。
そうすると周囲は「振り当てられたことしかしない」「残業をしたがらない」などと思われて、わがままを言っていると誤解を受ける可能性があるのです。
また、ADHDのある方によく見られる特性として「衝動性の強さ」があります。衝動が強い人は、自分がこうしたい!!こうしないと!!と思ったことがあると、考える前に体が衝動的に動いてしまうことがあります。衝動性が出ている時は、脳のブレーキが弱く、急発進してしまっている状態なので、自分の意識などでは止められないことが多いです。そのため相手の話を聞かず一方的に自分の意見だけを主張してしまったり、自分のやりたいことをやり通して会社や組織のルールを破ってしまったりなどといった困りごとが起こります。周囲から見ると、協調性がなく自分勝手に動いているように写ってしまうため「わがまま」と誤解を受けることがあります。
上記にも書いた通り、発達障害の特性と「わがまま、甘え」を見極めることは、周囲はもちろん、ご本人、経験や知識がある支援者であっても見極めることは難しいものなのです。
「わがままと誤解を受けてしまう」時はどう対処する?
特性上できないことを「わがまま」と誤解を受けたままだと、周囲との関係性にも影響を及ぼす可能性があります。周囲との良い関係を築くためにも、まずは自分で、できることとできないことを理解し、それを周囲にも伝えていきたいですね。
ではどうすればいいのでしょうか?
① 自分の特性を理解する
自分が起こしやすい困りごとや今までの経験を振り返り、その原因を分析することで、「自分の特性」を理解していくことがまず第一歩です。自分はどんな特性を持っているのか、ただできることを甘えていてやらないだけなのか、それを理解することでその先の対処が変わってきます。
また自分だけだとなかなかわからないこともあります。その際は、周囲の意見を聞いたり、知識を持った人に相談してみたりするのも、自分の理解を進めるためには必要な要素です。
いろいろな視点から自分のことを理解していきましょう。
② 自分の特性に対する自己対処を考え、実行してみる
自分の特性を理解したら、次はそれに対する対策を考えてみます。
例えば、
・記憶力が弱く、物忘れが多い
対策:リマインダーをかけて思い出す仕組みづくりをする
・相手の気持ちを理解できない
対策:「こういう時にこのような発言をすると相手を傷つけてしまう」などとパターンを覚える、相手に気持ちを確認する
・衝動的に動いてしまう
対策:物事を起こす際に必ず深呼吸をする
などさまざまな対処が考えられます。
自己対処を何もせず配慮ばかりを求めるのは、障害を持っている方が得られる「合理的配慮」とはなりえないことも多いです。相手の過度な負担にならず、合意形成が取れることが必要だからです。
自己対処をしていて初めて、それで足りない部分を配慮してもらうことができます。
お互いに理解し、納得できる配慮を求めていくことが、人間関係を良好に保つコツです!
③ “自分の特性“や”求めたい配慮“を具体的に相手に伝える
最初にも記載をした通り、相手のことを理解するのは難しいものです。人それぞれ、感じ方、考え方などは違います。似通っていたとしても、少しずつ違いがあります。
それを相手に理解してもらうには、より“具体的”に言葉にして相手に伝える必要があります。どんな時に起こるのか、自分の中でどんなことが起こっているのか、程度はどうなのか、何をどこまで配慮したらいいのかなど。詳細に伝えれば伝えるほど、相手はイメージがしやすくなります。
特性が理解してもらえないと「わがまま」と誤解を受けることもあります。必要な配慮が伝わらないと必要な配慮が受けられないまたは過剰な配慮をされてしまうこともあります。
「相手にいかにイメージをしてもらうか」が重要です!!
いかがだったでしょうか?
自分を理解し、上手に相手に伝えていくことで、周囲とのコミュニケーションは円滑になり、仕事もうまくいくようになるかもしれませんよ!
ディーキャリアでできること
ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスでは、発達障害についての知識を持った支援員がいるため、自分では気づきにくかった特性やなぜうまくいかなかったのかの原因を一緒に考え、他者の視点からの意見も踏まえて自己理解を進めていくことができます。
訓練を通して自分に対する理解を深め、そこで検討した自己対処や配慮を、実際の職場を模した「模擬職場」で実際に試していくこともできます。
また、PCを使った訓練が多数あるので、自己理解やコミュニケーションのスキルを身に着けながら、PCスキルを向上させていくことも可能です。
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