頼まれたことを忘れてしまうあなたへ|橋本の就労移行支援でできること

「言われた時は覚えていたはずなのに、気づいたら忘れていた」。そんな経験を繰り返し、「自分は本当にダメだ」と落ち込んでいませんか。
実際、メモを取っているつもりでも、後で見返した時に肝心な部分が書かれていなかったり、メモを取ったこと自体を忘れてしまったりする。「さっき言ったよね」と言われるたびに、聞いていなかったわけではないのに、うまく反論もできず「すみません」としか言えない。そうした経験を積み重ね、頼まれごとを引き受けること自体が怖くなってしまう方も少なくありません。
そこでこの記事では、「頼まれたことを忘れてしまう」ことの背景と、今日から実践できる具体的な工夫、そして相模原市・橋本エリアで利用できる就労移行支援を通じた向き合い方について、詳しくお伝えします。
「忘れてしまう」という感覚の奥にあるもの
頼まれごとを忘れる様子を見ると、周囲からは「注意力が足りない」「やる気がない」「聞いていなかったのでは」と見られてしまうことがあります。しかし、多くの現場で見えてくるのは、それは正確な見立てではないということです。
なぜなら、忘れてしまう背景には、聞いた瞬間はきちんと理解していても、その情報を必要な時まで保持しておく力そのものに難しさがある場合が多いからです。これは注意力や意欲の問題ではなく、ワーキングメモリと呼ばれる、情報を一時的に保持しながら作業する脳の働きに関する特性であることが少なくありません。
つまり、やる気がないから忘れるのではなく、情報を保持し続ける仕組みそのものに、人よりも負荷がかかりやすいだけなのかもしれないのです。聞いていなかったのではなく、聞いた内容が保持されにくいという、特性による難しさが背景にあります。
よくある誤解
- 注意力が足りない、真剣に聞いていないと評価される
- 「メモを取ればいいだけでしょう」という言葉で、困りごとの背景が見過ごされる
- 本人も「自分は仕事に向いていない、記憶力が悪い人間だ」と一般化してしまう
- 忘れることを繰り返すうちに、新しい頼まれごとを受けること自体に強い不安を感じるようになる
こうした誤解が重なると、本人は指示を受ける場面そのものに強い緊張を感じるようになり、緊張のためにさらに情報が抜け落ちやすくなるという悪循環に陥ることもあります。
大切なのは「記憶力を上げること」より「覚えなくても済む仕組み」
だからこそ、目指すべきは、頭の中で正確に覚えられるようになることそのものではありません。頭の中で覚えておく必要そのものを減らし、確実に思い出せる仕組みを外に作ることです。
「しっかり覚えてください」という助言は、記憶を保持する仕組みそのものに難しさがある方には、あまり役に立ちません。ここでは、実際に今日から試せる具体的な工夫をいくつか紹介します。
今日から使える、忘れることを防ぐための具体的な工夫

① メモは「その場で」、聞きながら同時に取る
話が終わってから書こうとすると、内容がすでに薄れてしまっています。相手が話している最中に、聞きながら同時にメモを取ることで、記憶に頼る時間を最小限にできます。
② メモの場所を一つに固定し、常に持ち歩く
複数のメモ帳やメモアプリに分散すると、どこに書いたか自体を忘れてしまいます。「頼まれごとは必ずこのノートに書く」と場所を一つに決め、常に手元に置いておくことで、書いたこと自体を忘れるリスクを減らせます。
③ メモを取った直後に、期限をリマインダーとして設定する
メモを取っただけでは、それを見返すタイミングを忘れてしまうことがあります。スマートフォンや卓上のアラーム機能を使い、メモを取った直後に「〇時に確認」というリマインダーを設定しておくと、思い出すきっかけを外部に用意できます。
④ 「復唱」を、確認の手段として毎回使う
指示を受けた直後に、「〇〇を〇時までに、ということですね」と口に出して確認することで、記憶への定着を助けると同時に、聞き間違いをその場で防ぐことができます。復唱は失礼ではなく、正確に対応するための大切な手段です。
⑤ 一日の始まりと終わりに、メモを見返す時間を固定で作る
メモを取っても見返さなければ意味がありません。「朝一番と退勤前に、その日のメモを必ず見返す」という時間を、決まった習慣として組み込んでおくことで、確認自体を忘れる可能性を減らせます。
⑥ 忘れやすい自分を前提に、「余裕を持った確認」を仕組みにする
一つの手段だけに頼らず、メモ・リマインダー・復唱を組み合わせることで、どれか一つが漏れても他でカバーできるようにします。忘れることを完全になくすのではなく、複数の仕組みで補い合う発想が助けになります。
ある利用者の方は、頼まれごとをメモしていても、メモを取ったこと自体を忘れてしまうという悩みを抱えていました。支援の中で「メモは一冊のノートに固定する」「メモを取った直後にスマートフォンのアラームを設定する」という2つの工夫を組み合わせて練習したところ、忘れる回数が大きく減り、「確認できている」という安心感を持てるようになったといいます。
忘れやすいことは、注意力の問題だけではありません
忘れやすいと悩む方の多くは、その一方で「一つのことに集中して取り組む力」や「目の前の作業に深く没入できる力」を持っていることが少なくありません。これは、複数の情報を同時に処理する必要のある頼まれごとの記憶とは別の場面で、大きな強みとして活かされることがあります。
「忘れてしまう」という一点だけを見て、その方の能力全体を評価してしまうのは、本人が持つ集中力という強みを見過ごすことにもつながります。忘れることを仕組みで補いながら、得意な集中力を活かせる業務内容や働き方を考えていく視点が大切です。
一人で抱え込む前に。「就労移行支援」という選択肢
「就労移行支援」とは、発達障害や精神障害のある方が、一般企業への就職を目指して通う福祉サービスです。忘れやすさに関する困りごとについても、次のような形で支援を受けられます。
- 自分に合ったメモの取り方やリマインダーの使い方を、専門職と一緒に整理できる
- 上記のような具体的な工夫を、実際の作業訓練の中で繰り返し練習できる
- 「確認できた」という経験を、安全な環境の中で積み重ねられる
- 就職後も定着支援として、職場との調整に関わってもらえる
したがって、「メモを取っても忘れてしまう」という段階でも利用を始められるのが、就労移行支援の大きな特徴です。発達障害の特性については、発達障害情報・支援センターでも公開されていますので、あわせてご確認ください。
橋本・相模原エリアで探している方へ
実際、相模原市・橋本エリアには、駅から通いやすい就労移行支援事業所がいくつかあります。ただし、事業所ごとにプログラムの特色や雰囲気が異なるため、まずは複数の見学・相談を通じて「ここなら安心して練習できそうか」を確かめることをおすすめします。
例えば、JR橋本駅からアクセスしやすい立地にあるディーキャリア橋本オフィスも、その選択肢の一つです。
ディーキャリア橋本オフィスが大切にしていること
私たちが最も大切にしているのは、「忘れてしまう」という事実だけで、その方を判断しないということです。
忘れてしまう背景には、必ずその方なりの特性や事情があります。それを丁寧に見極めずに「ちゃんと覚えてください」と伝えることは、その方が抱えている難しさを見過ごすことになりかねません。
だからこそ、支援の中で目指しているのは、記憶力そのものを鍛えることではありません。あくまでご本人にとって扱いやすい仕組みを一緒に作り、無理のない形で確実に対応できるようになることです。私たちはそのための時間を、少しの間、一緒に過ごす存在でありたいと考えています。
監修者より
忘れてしまうという言葉の裏には、聞いた瞬間はきちんと受け止めていたという事実があります。注意力がない人ではなく、覚え方の仕組みがまだ整っていない人かもしれない——そう見方を変えるところから、支援は始まります。
記事監修:I.Y(精神保健福祉士/ディーキャリア橋本オフィス)
精神・発達障害のある方の就労支援に従事、現場歴約20年
よくある質問
Q. メモを取っているのに、後で見返しても内容が抜けています。
そのお悩みは非常に多く聞かれます。聞きながら同時にメモを取る練習や、決まった書式を使う工夫を一緒にしていくことができます。
Q. 診断は受けていませんが、昔から忘れ物や聞き忘れが多いです。相談できますか?
もちろん可能です。診断名の有無にかかわらず、忘れやすさに悩んでいる段階からご相談いただけます。
Q. 復唱すると、いちいち確認しているように見られて気が引けます。
復唱は正確に対応するための大切な手段です。その考え方を職場にも伝えながら、無理なく続けられる方法を一緒に考えていきます。
Q. 何度も同じミスを繰り返し、職場での信頼を失っている気がします。
そのお気持ち、よく分かります。仕組みを整えることで再発を防ぎながら、次の職場での信頼を少しずつ積み重ねていく方法を一緒に考えます。
Q. リマインダーを設定しても、確認自体を忘れてしまいます。
一つの手段に頼らず、複数の仕組みを組み合わせることで、どれか一つが漏れても他でカバーできるようにする工夫を一緒に練習していきます。
まずは、無料相談・見学から
そこで、「メモを取っても忘れてしまう」という段階で構いません。ディーキャリア橋本オフィスでは、無料相談・見学予約を随時受け付けています。
- 📍 アクセス:JR橋本駅改札より徒歩0分
- 📞 お電話でのお問い合わせ:042-703-3915
- 🌐 無料相談・見学予約はこちら:ディーキャリア橋本オフィス お問い合わせページ
一人で抱え込まず、まずは話を聞くところから始めてみませんか。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の症状や治療法に関する医学的助言ではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関への相談も併せてご検討ください。


