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電話対応が苦手なあなたへ|橋本の就労移行支援でできること

デスクの電話が鳴った瞬間、心臓がドキッとして、周りの誰かが出てくれることをつい期待してしまう——そんな経験はありませんか。

実際、メールやチャットでのやり取りは問題なくできるのに、電話だけがどうしても苦手で、着信音が鳴るたびに身構えてしまう。「相手の名前や用件を一度で聞き取れない」「とっさに言葉が出てこず、変な間ができてしまう」「電話を取った後、内容をうまく他の人に伝えられない」といった悩みを抱え、電話対応がある業務そのものを避けたくなってしまう方も少なくありません。

そこでこの記事では、「電話対応が苦手」だと感じることの背景と、今日から実践できる具体的な工夫、そして相模原市・橋本エリアで利用できる就労移行支援を通じた向き合い方について、詳しくお伝えします。

「電話対応が苦手」という感覚の奥にあるもの

電話を避けようとする様子を見ると、周囲からは「基本的なビジネスマナーができていない」「甘えている」と見られてしまうことがあります。しかし、多くの現場で見えてくるのは、それは正確な見立てではないということです。

なぜなら、電話が難しいと感じる背景には、対面や文章とは異なる特有の難しさが重なっていることが多いからです。表情や資料など視覚的な手がかりが一切ない中で、音声だけを聞き取り、その場でメモを取りながら、即座に言葉を組み立てて返す——これは同時に複数のことを処理する必要がある、実はかなり負荷の高い作業です。準備する時間も、後から見返す文字情報もない中でのやり取りは、多くの方にとって想像以上に難しいものです。

つまり、電話対応ができないのではなく、視覚的な手がかりのない中での即時対応という、負荷の高い作業が苦手なだけなのかもしれないのです。マナーの問題ではなく、処理の特性による難しさが、多くの場合の本質です。

よくある誤解

  • ビジネスマナーができていない、社会人として基本が足りないと評価される
  • 「みんな電話はできるようになる」という言葉で、困りごとの背景が見過ごされる
  • 本人も「自分は仕事ができない人間だ」と、能力全体の問題として一般化してしまう
  • 電話への恐怖から、着信音そのものに過敏になり、業務全体への緊張感が高まってしまう

こうした誤解が重なると、本人は電話がある時間帯そのものに強い不安を感じるようになり、電話対応のある業務全体を避けたいと感じるようになってしまいます。

大切なのは「電話が得意になること」より「負荷を減らす準備をすること」

だからこそ、目指すべきは、誰にでも自然に電話対応ができるようになることそのものではありません。電話特有の負荷を、事前の準備や仕組みによってできるだけ減らすことです。

「慣れれば大丈夫」という助言は、負荷の高さそのものが原因になっている方には、あまり役に立ちません。ここでは、実際に今日から試せる具体的な工夫をいくつか紹介します。

今日から使える、電話対応を乗り切るための具体的な工夫

① 聞き取るべき項目を、あらかじめメモ用紙にテンプレート化しておく
「会社名・お名前・ご用件・折り返し先の番号」など、聞き取るべき項目をあらかじめ書いた紙をデスクに置いておくことで、その場で何を聞くべきか考える負担を減らせます。空欄を埋めるだけで済むようにしておくのがポイントです。

② 最初の一言を決まった文言にしておく
「お電話ありがとうございます、〇〇でございます」という最初の一言を固定のフレーズとして決めておくことで、電話が鳴った瞬間に何を言うか考える負担がなくなります。出だしの一言が決まっているだけで、その後の緊張がかなり和らぎます。

③ 聞き取れなかった時の「聞き返しフレーズ」を用意しておく
「恐れ入りますが、もう一度お名前をお伺いできますでしょうか」という聞き返しの言葉を、あらかじめ決めておくと、聞き取れなかった時にとっさに言葉が出てこないという事態を防げます。聞き返すことは失礼ではなく、正確に伝えるための大切な確認です。

④ 「分からないことは確認してから折り返す」を、最初から選択肢に入れておく
その場ですべてに答えようとせず、「担当者に確認して折り返しご連絡いたします」という対応を、最初から正解の一つとして自分の中に持っておくことで、その場で完璧に答えなければというプレッシャーが減ります。

⑤ 取った電話の内容を、決まった書式でメモしてから伝える
電話の内容を他の人に伝える時、覚えている範囲で口頭で伝えようとすると、抜け漏れが起きやすくなります。「誰から・いつ・何の用件で・どう対応したか」という決まった書式のメモを用意しておき、それを見ながら伝えると、伝達漏れを防ぎやすくなります。

⑥ 業務内での電話対応の範囲を、最初に職場と相談しておく
すべての電話に同じように対応するのではなく、「基本的な取次ぎまでは対応する」「専門的な内容は担当者に代わる」など、対応する範囲を最初に職場と相談して決めておくことで、無理な対応を求められる場面を減らせます。

ある利用者の方は、電話が鳴るたびに強い緊張を感じ、内容をうまく聞き取れないまま対応してしまうことに悩んでいました。支援の中で、聞き取り項目のテンプレートを一緒に作り、実際の電話対応の模擬練習を繰り返したところ、「何を聞けばいいか分からない」という不安が減り、電話が鳴った時の緊張の度合いも以前より小さくなったといいます。

電話対応が苦手なことは、丁寧さの表れでもあります

電話対応に強い緊張を感じる方の多くは、その一方で「間違った情報を伝えたくない」「相手に失礼のないよう対応したい」という誠実さや丁寧さを強く持っていることが少なくありません。これは、文章でのやり取りや、事前準備が可能な業務において、正確性の高さとして評価される場面もあります。

「電話が苦手」という一点だけを見て、その方のビジネススキル全体を評価してしまうのは、本人が持つ丁寧さという強みを見過ごすことにもつながります。電話に限らず、それぞれの得意な伝達手段を活かせる業務内容や働き方を考えていく視点が大切です。

一人で抱え込む前に。「就労移行支援」という選択肢

「就労移行支援」とは、発達障害や精神障害のある方が、一般企業への就職を目指して通う福祉サービスです。電話対応に関する困りごとについても、次のような形で支援を受けられます。

  • 聞き取りのテンプレートや決まったフレーズを、専門職と一緒に作成できる
  • 上記のような具体的な工夫を、実際の模擬電話練習の中で繰り返し練習できる
  • 「対応できた」という経験を、安全な環境の中で積み重ねられる
  • 就職後も定着支援として、職場との調整に関わってもらえる

したがって、「電話が鳴るだけで身構えてしまう」という段階でも利用を始められるのが、就労移行支援の大きな特徴です。発達障害の特性やコミュニケーションに関する情報は、発達障害情報・支援センターでも公開されていますので、あわせてご確認ください。

橋本・相模原エリアで探している方へ

実際、相模原市・橋本エリアには、駅から通いやすい就労移行支援事業所がいくつかあります。ただし、事業所ごとにプログラムの特色や雰囲気が異なるため、まずは複数の見学・相談を通じて「ここなら安心して練習できそうか」を確かめることをおすすめします。

例えば、JR橋本駅からアクセスしやすい立地にあるディーキャリア橋本オフィスも、その選択肢の一つです。

ディーキャリア橋本オフィスが大切にしていること

私たちが最も大切にしているのは、「電話が苦手」という事実だけで、その方を判断しないということです。

電話対応が難しい背景には、必ずその方なりの特性や事情があります。それを丁寧に見極めずに「慣れれば大丈夫」と伝えることは、その方が抱えている負荷の高さを見過ごすことになりかねません。

だからこそ、支援の中で目指しているのは、誰もが同じように電話対応ができるようになることではありません。あくまでご本人にとって扱いやすい仕組みを一緒に作り、無理のない形で対応できるようになることです。私たちはそのための時間を、少しの間、一緒に過ごす存在でありたいと考えています。

監修者より

電話が苦手という言葉の裏には、正確に伝えたいという丁寧さが隠れていることがあります。マナーができていない人ではなく、負荷の高い作業に人一倍向き合おうとしている人かもしれない——そう見方を変えるところから、支援は始まります。

記事監修:I.Y(精神保健福祉士/ディーキャリア橋本オフィス)
精神・発達障害のある方の就労支援に従事、現場歴約20年

よくある質問

Q. 電話が鳴るだけで動悸がして、出るのが怖くなります。

そのお悩みは非常に多く聞かれます。テンプレートや決まったフレーズを使って、負荷を減らす練習を一緒にしていくことができます。

Q. 診断は受けていませんが、昔から電話が極端に苦手です。相談できますか?

もちろん可能です。診断名の有無にかかわらず、電話への苦手意識を感じている段階からご相談いただけます。

Q. 聞き取れなかった時、何度も聞き返すのが申し訳なく感じてしまいます。

その気持ち、よく分かります。聞き返すことは失礼ではなく、正確に伝えるための大切な確認だという考え方を、一緒に練習していきます。

Q. 電話の内容を他の人に伝える時、いつも抜け漏れが出てしまいます。

決まった書式でメモを取る練習をすることで、伝達の抜け漏れを減らしていくことができます。実際の練習を通じて身につけていきましょう。

Q. 前の職場で電話対応が原因で評価が下がりました。同じことが心配です。

そのご経験、大切にしたいと思います。次の職場では電話対応の範囲を最初に相談できるよう、準備の仕方も含めて一緒に考えていきます。

まずは、無料相談・見学から

そこで、「電話が鳴るだけで身構えてしまう」という段階で構いません。ディーキャリア橋本オフィスでは、無料相談・見学予約を随時受け付けています。

一人で抱え込まず、まずは話を聞くところから始めてみませんか