2025年12月09日

「わかってほしい！」こだわりや完璧主義で「イライラ」が爆発するASDのあなたへ

こんにちは！ディーキャリア浜松オフィスの小柴です。
今回は「物事が思い通りに進まないとき」についての記事です。

誰でも経験する「うまくいかない」時のイライラ。
ありますよね～。仕事であったり、人間関係であったり、趣味であったり。
思い通りにいかないのが人生、でありますが、そうはいってもイライラするし、辛い。

ASDのある方は特性上「物事が自分の思った通りに進まないこと」に強いストレスや不安を感じ、
パニックやかんしゃくにつながることがあります。

この記事では、この困難を乗り越えるためのヒントを少しだけ紹介します。

なぜ「こだわり」や「完璧主義」で辛くなるのか

ASDの特性として、物事を明確なルールやパターンで捉え、
予測可能な状態を保とうとする傾向があります。

以上から、

「こうあるべき論」が強く、完璧主義によって少しの失敗も許容できず、
「10点足りないからできていない」と極端な判断をしてしまったり、

見通しが立たないことや、想定外の出来事に対する強い不安が出てきてしまったりします。

例えばですが、
100点を目指して90点だった場合でも、「10点足りない」という事実に焦点が当たり、
「できていない」と見なされます。努力した90点分ではなく、満たされなかった10点分が「失敗」
として過大に評価されてしまい、自己評価が著しく低下したり、強いストレスにつながったりします。

この特性は、安定や正確性を追求する強みでもありますが、
少しの予期せぬ出来事や許容範囲内のミスに対しても、
必要以上に強い不安や混乱を引き起こす原因となることがあります。

では、一体どうすればいいのでしょうか。

まずは、自己理解を深めることからだと考えます。

あなたはどんなときにイライラ・怒りのスイッチが入りますか？
あなたのイライラ・怒りのタイミングを把握することで、
実際にその場面になったときに事前に対策を立てられます。

また、そういったときに、
例えば「完璧主義」や「～べき思考」の考えが強くなる傾向にあるならば、
「あ、自分今”完璧主義思考”が出てるな。ということは放置してたらイライラが爆発するかも」
と自分で自分をコントロールしやすくなります。

ディーキャリア浜松オフィスでは「自己理解」を大切にしています。
日々の訓練でのケーススタディや概要訓練、スタッフとの定期面談で
自分の思考の傾向や、イライラ・怒りのタイミングを理解していきましょう。

具体的な対処法を少しだけ紹介したいと思います。

①思考の切り替えの難しさに対処するため、「うまくいかなかった場合の別案（ルール）」を
事前に用意しておく

つまり、「別案」を事前に用意しておくことで、ASDの方が苦手とする柔軟な対応を不要にし、
得意とする明確なルールを土台として安心感を確保できます。

②深呼吸やクールダウン・リフレッシュの方法を決めておく

深呼吸やクールダウン・リフレッシュの方法は一度感情が高ぶった状態を
落ち着いた状態に戻し、切り替えることを助けます。

さらに、例えば「イライラしたら3回深呼吸をする」と事前に決定しておくことで、
ASDの明確なルールや手順に従うことを得意とする特性により、
感情に飲み込まれそうになっても、「明確なルール」として確立、実行しやすくなります。

あくまでもここで紹介した対処法は一部です。
やってみて合う方もいらっしゃれば、合わない方もいらっしゃると思います。

特性の理解やセルフケアは、一人で抱え込まず、専門家や同じ経験を持つ人たちと
情報共有をすることで、より深く、効果的になります。

ディーキャリアでは、
「自己理解」「アンガーマネジメント」「リフレーミング」の訓練で
自分の思考のくせや、思い通りにいかない環境のときどうしていくか、など
スタッフや共に過ごす利用者さんたちと考えていくことができます。

自己理解を深め、あなたらしい「生きやすさ」追求していきましょう。

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