2024年12月03日

失業保険だけじゃない。～退職後に知っておきたい支援制度～

はじめに

病気や障害など、さまざまな理由で退職した時に
就労移行や職業訓練、転職活動をおこなう際に金銭的な問題や不安を抱え、行動に起こせない方も多いのではないでしょうか。
そうした中、知っておきたいのが地域の支援制度です。
私の実体験も交えて説明したいと思います。

私の場合

会社を退職し、個人的な事情もあり現在の岐阜市近郊に転居したのですが、引っ越しの費用の他に前住所の敷金や修繕費など予想外の支出があり雇用保険（失業保険）給付まで貯金が続かないという事態が起きました。

雇用保険（失業保険）が入ることは予想していたのですが、給付制限期間で数か月収入がない、貯金だけでは難しい状況に陥りました。

もともと障害に絡みのことで福祉のお世話になることはあったのですがこうした支援制度について案外知られていないことに気づきました。

給付制限でも利用可能な支援制度とは

給付制限中でも申請できる制度はどのようなものがあるのでしょうか。
あくまで一例ですが以下のものが挙げられます。

住居確保給付金: 失業や経済的困窮で家賃支払いが難しい場合に、就労活動を条件として家賃相当額を支給する制度です。支給対象者は、離職や休業により収入が減少した方で、住居の喪失が懸念される方となります。
生活困窮者自立支援制度: 生活にお困りの方に対し、自立に向けた相談や支援計画の作成をおこなう制度です。経済的な支援の他、就労支援や生活相談を通じたサポートも提供されます。相談先として自立支援窓口や地域の相談機関があります。
生活保護制度: 収入が生活費を下回る場合には、生活保護の利用が可能です。申請には一定の条件があるため、地域の福祉事務所での相談をおすすめします。

私の場合、住居確保給付金と生活困窮者自立支援制度の臨時福祉資金を利用しました。
詳細や申請手続きは支援機関の各担当窓口に直接お問い合わせお願いします。

申請の際、必要な書類など

支援制度を申請する際に書類の準備が必要になります。大まかには本人確認書類、収入や支出がわかるものなどが必要になります。

本人確認書類: マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど
収入証明書: 給与明細書、失業手当の証明書など、申請者と同居家族全員の収入証明が必要
預貯金通帳: 銀行口座の残高証明、通帳のコピーなど通帳の残高や支出がどのようになっているか把握できるもの

通帳など収入、支出の状況を把握できるものの他、クレジットカードの支払い、公共料金の払い込み用紙など事前に用意しておくことが望ましいです。

離職や休業の証明書: 離職票や退職証明書など
住居の状況がわかる書類: 賃貸契約書、家賃明細書など

申請手順や追加の必要書類については、地域によって異なる場合がありますので支援機関の窓口にお問い合わせいただくといいかと思います。

申請の前に準備しておきたいこと、知っておきたいこと

申請の際、経済的に余裕がないと落ち着いて物事を考える余裕がなくなり自分のことを説明するとなるとかなり難しいのではないのでしょうか。

相談の前などは事前に話す内容や伝えたいポイントを紙に書くなどして頭の中を整理することは重要です。

まとまった文章で書くのが難しい場合は箇条書きでまず書いてみるなど少しずつ準備するのがいいかもしれません。

また、支援制度によっては家族の同意や保証人が必要な場合もあるので家庭環境そのものに問題がある方などは支援機関に相談しておくことも大切かと思います。

社会福祉協議会などの支援施設の職員との面談の日程や申請など別々の日程になってしまうこともあります。支援制度によっては担当者が異なる場合もありますので経済状況などは各担当者に最初から説明する必要があります。
面談や書類の記入などの手続きは誤解を恐れずに言うなら煩わしいということを念頭に入れたほうがいいでしょう。申請から審査結果の通知まで、相応の時間と手間がかかる点を念頭に置いたほうがいいでしょう。