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【発達障害】ASD・ADHDがある方の歩き方の特徴について

皆様こんにちは!私は最近、こっちに向かって歩いてくる人とよく遭遇し、ぶつかりそうになります。

確かによけようとする気力もなくなるほどの炎天下ではありますが、そこをなんとか頑張って、よけて歩いていただきたいと思っています。

今回はそんな歩き方の話です。

1.ASDの特性がある方の歩き方

1-1. バランス感覚が独特

ASD(自閉症スペクトラム)の特性から、バランス感覚が独特な歩き方をする方もいます。

これは筋肉や感覚の使い方、姿勢の保ち方、体の動かし方に特徴があるためと言われていて、本人は無意識でも周囲からは「歩き方が独特」と感じられることがあります。

意識的に改善していくことで、安定性や疲れにくさ、安全面の向上が期待できます。


よく見られる歩き方と影響の例

  1. つま先立ちで歩く(尖足)
     ・かかとを地面につけず、つま先だけで歩く
     ・前傾姿勢になりやすい
  2. すり足で歩く
     ・足を大きく上げず、地面をこするように歩く
     ・段差や障害物につまずきやすい
  3. 足をぺたぺたさせる(足を地面にたたきつける)
     ・足音が大きくなりやすい
     ・膝や腰に衝撃が伝わりやすい
  4. 猫背
     ・背中が丸まり、視線が下がる
     ・呼吸が浅くなりやすく、疲れやすい
  5. がに股、内またで歩く
     ・膝や股関節に負担がかかり、長時間歩行で痛みが出やすい

背景にある理由

  • 感覚統合の特性
    前庭感覚(平衡感覚)や固有感覚(体の位置感覚)の処理が独特で、重心移動や足の運びが安定しにくい
  • 筋肉や姿勢保持のバランス
    体幹や下肢の筋力バランスの偏り、柔らかすぎるまたは硬すぎる筋緊張
  • こだわりや習慣化
    幼少期からの動作のクセがそのまま歩き方に残る
  • 視線や注意の向き方
    歩行中に周囲や足元への注意が分散し、自然な姿勢を保ちにくい

意識的に改善するための方法

  1. 姿勢の確認と意識付け
     ・鏡や動画で自分の歩行姿勢を観察し、猫背や重心の位置を把握
     ・「頭を上から糸で引っ張られているイメージ」で背筋を伸ばす
  2. 体幹、下肢の筋力強化
     ・スクワットやバランスボールで安定性を高める
     ・足首の柔軟性を保つストレッチ
  3. 正しい足運びの練習
     ・かかとから着地してつま先で蹴り出す歩き方を意識
     ・床に足型マーカーを置いてステップ練習
  4. 姿勢の確認と意識付け
     ・滑りにくくクッション性のある靴を履く
     ・混雑や段差の多い道を避ける
  5. 段階的練習
     ・室内の安全な場所で短時間から始め、徐々に距離や時間を延ばす

改善によるメリット

  • 転倒やつまずきのリスク軽減
  • 長時間歩いても疲れにくくなる
  • 姿勢が整い、周囲からの印象が良くなる
  • 関節や筋肉への負担が減り、将来的な体のトラブル予防になる

1-2. 人との距離感をつかむのが難しい

ASD(自閉症スペクトラム)は発達障害のひとつで、特徴として「人との距離感をつかむのが難しい」ことがあります。

そのため、歩いているときや立ち話の場面で人とぶつかることが起こりやすくなります。これは単なる不注意ではなく、感覚や姿勢、空間認識に関わる脳の発達の特性が背景にあります。


距離感がつかみにくくなる理由

  1. 感覚処理の特性
    ・周囲との距離や位置の変化を感じ取りにくい、または過敏すぎて必要以上に距離を取ることもある。
  2. 注意散漫
    ・歩きながら周囲の刺激(音、光、看板、人の動き)に意識が移り、人が進む方向を見落としやすい。
  3. 姿勢や動きのクセ
    ・前傾姿勢やつま先立ちで歩く
    ・腕の振りや体の向きが一定でない
     →これらが距離感のズレを生みやすい。
  4. 運動機能の発達の偏り
    ・バランス保持や位置感覚に関わる機能が弱く、衝突回避のための動作が遅れやすい。
  5. こだわりや習慣化
    ・自分なりの歩くコースや位置を変えにくく、相手を避ける柔軟性が低い。

生活場面における影響

  • 歩くときに人にぶつかる
  • 椅子に座るとき、他人との間隔が近すぎたり遠すぎたりする
  • 集団行動や列の移動で人とぶつかることが多い
  • 大人の発達障害の方でも、仕事や公共の場で誤解を招くことがある

意識的に改善する方法

  1. 姿勢・視線の意識付け
    ・ポイントは「背筋を伸ばし、3〜4歩先を見る」
  2. 注意散漫
    ・歩きながら周囲の刺激(音、光、看板、人の動き)に意識が移り、進行方向や人の位置を見落としやすい。
  3. 姿勢や動きのクセ
    ・前傾姿勢や尖足(つま先立ち)で歩く
    ・腕の振りや体の向きが一定でない
  4. 運動機能の発達の偏り
    ・バランス保持や位置感覚に関わる機能が弱く、衝突回避のための動作が遅れやすい。

改善の効果

  • 衝突や接触が減り、対人トラブルの予防になる
  • 歩行や立ち姿が安定し、相手に安心感を与える
  • 長時間の移動でも疲れにくくなる
  • 本人も周囲もストレスが軽減される

2.ADHDの特性がある方の歩き方

2-1. 注意力散漫な歩き方

ADHD(注意欠如・多動症)の特徴として、歩き方にも注意力散漫な傾向が現れることがあります。

例えば、周囲をキョロキョロ見回しながら歩く、通行人をじっと見つめる(いわゆるガン見)、進路がジグザグになる、突然急停止や急発進をする、または思いつきでUターンをしてしまうといった動きが見られます。

これらは、視覚や聴覚など周囲からの刺激に反応しやすいことや、衝動的な行動が出やすいことが理由として挙げられます。

また、目的地までの行動計画よりも、その瞬間の興味や感覚が優先されやすいことも原因となります。

このような歩き方は、本人にとっては自然な動作でも、周囲とぶつかるリスクや事故の危険性を高める可能性があります。そのため、意識的に改善していくことが安全面・社会面の両方で効果的です。

改善のためには、まず自分の歩き方の様子を知ることがポイントです。

スマートフォンの動画撮影や、家族・支援者からのフィードバックを通して、自分の動きのクセを客観的に把握します。

その上で、歩くときの姿勢をまっすぐ保持し、視線を遠くに向ける練習を行うと、注意が一点に集中しすぎず、安定した歩行が獲得しやすくなります。

また、「歩くときは目的地だけを見る」や「人の顔を見すぎない」など、自分なりの行動ルールを決めるのもおすすめです。

さらに、通勤・通学前に深呼吸や軽いストレッチを行い、感覚や注意を整えることも有効です。

運動療法としては、ウォーキングや軽い筋力トレーニングによって体幹を強化し、姿勢保持機能を高めることで、急な動きや方向転換が減る効果も期待できます。

意識的な姿勢改善は、一朝一夕ではなく、繰り返しの練習と環境への対応で少しずつ身についていきます。

焦らず、自分のペースで取り組むことが大切です。

2-2. 衝動的に動く

ADHD(注意欠如・多動症)の特性がある方は、歩き方や動作において衝動性が目立つことがあります。

例えば、歩行中に突然走り出す、急に立ち止まる、曲がる予定のない道を曲がる、周囲の刺激(音・匂い・視覚的なもの)に引き寄せられて急な方向転換をするなどです。

これは、外部からの刺激に対して反応を抑える前に行動へ移してしまう「衝動性」や、「注意の切り替えの速さ」が影響しています。

こうした動きは、本人にとっては自然な行動であっても、周囲との衝突や転倒のリスクを高めたり、目的地までの移動効率を下げたりする原因となります。

また、大人のADHDでも同様の傾向があり、特に混雑した場所や信号付近では安全面で注意が必要です。


意識的に改善する方法

  1. 歩く前に意識を落ち着ける
    ・出発前に「今日はまっすぐ歩く」「立ち止まらない」など、行動目標を短く決めておく。
    ・深呼吸や、足の裏の感覚に注意を向けるマインドフルネスを取り入れる。
  2. 歩行のペースを一定に保つ練習
    ・メトロノームアプリや音楽のテンポに合わせて歩くことで、急な加速や停止を抑えられる。
  3. 視線を安定させる訓練
    ・前方5〜10m先を意識的に見続ける練習をする。
    ・周辺視野は使うが、頭を大きく動かさずに確認する習慣をつける。
  4. 体を正しく使う練習をする
    ・初めは広くて安全な場所(公園や体育館など)で練習し、徐々に人混みや街中へ移行する。
  5. フィードバックをもらう
    ・家族や支援者に歩き方を動画で撮ってもらい、自分で確認すると改善ポイントが見えやすい。

衝動的な動きを完全になくすことは難しくても、「衝動が起きてもすぐ行動に移さず一呼吸おく」というスキルを獲得することで、事故やトラブルのリスクを下げられます。

運動療法や歩行トレーニングを継続すると、筋力やバランス感覚も向上し、結果的に落ち着いた歩行が定着していく可能性が高いです。

3.まとめ

さまざまなASDとADHDの方の歩き方の特徴について紹介してきましたが、例にあげたように、これらは意識的に正そうとすることで改善していけるものです。

これを読んだ方が体に負担のない歩き方になることを願っています!

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