【発達障害】発達障害の特性がある人は嘘をつく?背景を解説

あなたは『嘘』について、大切な人との関係で悩んだことはありますか?
恋人や家庭、学校や職場などの人間関係で、次のような悩みを抱えている方、
・「どうして嘘をつくのだろう、正直に言って欲しいだけなのに」
・「いつも嘘ばかりだな、なぜすぐ分かる嘘をつくのだろう」
または、自分の『嘘』について悩んでいる
・ついその場しのぎで嘘をつき、後から後悔する
・“嘘つきだ”“虚言癖がある”と思われ周りとのコミュニケーションがうまくいかないな
もしかしたら、その嘘は、発達障害の特性からくるものかもしれません。
今回は、発達障害の特性がある人の嘘について、その背景を解説いたします。
目次
1. 嘘をつくのには理由がある!

1-1. 衝動性がありついつい口から嘘が出てしまう
発達障害の1つに、ADHD(注意欠如・多動性障害)という障害があり、この障害の主な特徴の一つとして、「衝動性」があります。
この特性からつく嘘は、本人が意図して嘘をついたわけではないと理解して、周囲が対応することが必要となります。
ADHDには主として次の3つの症状があります。
・不注意…正しい対象に注意を向ける、注意し続けることが難しい
・多動性…落ち着きがない、待てない
・衝動性…思いついたことを良く考えずにすぐに行動に移してしまう
欲求や自身の行動を制御する脳の機能困難が原因となっていると考えられており、ADHDの特性のある人はその「衝動性」から、自らの感情や行動をコントロールできず、その場の状況や感情に反応して、ついつい嘘をついてしまうことがあります。
とっさに頭に思い浮かんだこと、空想など言葉を抑えられず、口に出してしまう、先の事を考えずとっさに行動してしまうことで、後から自己嫌悪に陥ることも少なくありません。
周囲から誤解されやすい特性と言えるでしょう。
相手が衝動的に嘘をついたことに気づいた時、感情的に責める、否定する言葉を用いることはせず、落ち着いてその言葉の裏にある気持ちを汲み取るようにしましょう。
1-2. 過去の経験から嘘で乗り切ろうとしている
発達障害の特性のある人は、過去に『なんとかなった』『乗り切った』という経験から学び、自分を守るために、「叱られないよう(自分が不利にならないよう)嘘をつく」ということが常態化してしまっているケースがあります。
その場合は事実確認をおこなうこと、特性に配慮した環境を整えることが対処法として考えられます。
ADHDは、不注意や衝動性の特性により学校や家庭、仕事での失敗や周囲から叱られたりすることが多い傾向にあることから、自信を無くしていき自己評価が低いことも多く、更に自己評価が低いことを悟られないように嘘をつくことがあります。
そういった過去の失敗経験の積み重ねにより、不安を感じ自己肯定感が低くなり、自分を守ろうとしてその場しのぎで嘘をつく、乗り切るために話を誤魔化す習慣がついている方も少なくありません。
事実確認をおこなうなど、周囲が気づいてサポートする環境を整えることが必要です。
1-3. 客観的事実を把握しづらい
自閉症スペクトラム障害(ASD)は発達障害の1つであり、『物事の捉え方』『価値観(受け止め方)』といった認知が独特で、状況・自己を客観視しづらいという特性から、周りとの認識のズレが発生し、結果的に『嘘をついた』となってしまう場合があります。
相手との話に認識の齟齬あった場合、どのように物事を捉えているのかをお互いにすり合わせをおこなうことが対処法として考えられます。
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、対人関係やコミュニケーションなどの社会性の障害、想像の困難や興味の偏りなどを特徴とする障害です。
自分や相手の心の状態・場の雰囲気などを読み取ることが困難で、客観的事実を把握できず、本人が捉えている事実と真実が異なり結果的に「嘘をついた」とみなされ周囲との関係に困難が生じます。
本人にとっては、自身で捉えている話をしているだけであったとしても、客観的には異なるため、周りには言い訳やその人に都合のいい話にしか聞こえないために『嘘』と捉えられてしまうのです。
また、客観的にこの場で嘘をついたらどのような結果になるのか、このあと自分が苦しくなるかもということがわからず、取り繕って嘘をつく場合もあります。
本人に自覚がない場合がほとんどで、指摘したとしてもさらに混乱や不安を煽ってしまう可能性があるので、周りと認識に齟齬が生じたとしても、否定せずまずは受け止めて、安心できる言葉や状況を作りましょう。
対処法の例をいくつかご紹介します。
- 周りがおこなう対処法
・本人の話を反復して繰り返す。(大げさに話していないかなどの、本人に自分の発言内容の自覚を促す)
・「どうしてそう思ったの?行動したの?」など、その時の気持ちや捉え方を引き出せるよう事実確認の聞き取りの質問を工夫する
・聞き出した内容をまずは一度受け止め、気持ちに寄り添った言葉を合わせて一緒に解決を図る などなど
- 本人がおこなう対処法
・自身の言動がどのように受け止められているのかを、周囲の人から意見を聞き受け止める
・文章に書き視覚化することで自身の状態を振り返る
・専門機関に相談する などなど
2. まとめ

今回は、発達障害のある人が嘘をつく背景について3つご紹介しましたが、特性による影響が大きいことがわかりましたね。
発達障害のある人は、外から見ただけでは特性や困難を理解することされることが難しく、かつ一人ひとり特性や困難の症状・程度が異なり、本人が自覚すること自対処することだけでは解決することができません。
そのため発達障害のある人にとって、自身の特性の理解し対処しようとする努力も必要ですが、周囲の方が特性を理解し安心できる環境を整えることも大切です。
発達障害の特性による「嘘」 だと分かる言動に気づいた時、どうしてそのような言動をおこなったのか、その時の気持ちや捉え方も含め理由や原因・周囲がどう捉えているのかを一緒に解決に向けて話し合えるよう、周囲が気持ちに寄り添った配慮とサポートしていくことが重要となるでしょう。
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