「発達障害グレーゾーン、病院の選び方」
~病院の選び方と福祉サービスを利用するための方法~
病院やクリニックに受診したとき、 以下のような経験をしたことはありませんか?
・「どうしたいの?」などの逆質問が多い→聞きたいことが聞きにくい。
・薬の説明をあまりしてくれない、薬の選択肢を提示してもらえない。→内服薬の相談がしにくい。
・「無理しないように」以外のアドバイスがあまりない→何も好転していないように思われる。
医療機関、特に精神疾患の中でも発達障害治療は、 重症二次障害がない限り、 自宅でおこなわれることが多く、 いわゆる外来通院というかたちをとります。 (*重症二次障害…自傷行為を伴ううつ病、 幻聴や幻覚を伴う統合失調症、パニック障害など。)
だからこそ「薬についてちゃんと知りたい」し 「効果も副作用も知っておきたい。 新しい薬があれば説明を聞いてみたい、 自分に効く可能性があるのなら、試してもみたい」 と思うことは当然のことだと思います。(おそらく発達障害のグレーゾーンの方に処方されているお薬は、対症療法としての安定剤や眠剤が多いのではないかと思います。) 月に1回程度の診察なのに、医師と話しをすることが難しい。 そんな風に感じたことはないでしょうか? 今回は特に「発達障害のグレーゾーン」という結果を受けた方の お悩みに答えていきたいと思います。 このブログを読んだ後、少しでも悩みが解決しモヤモヤが晴れるように、元医療従事者として、できるだけ分かりやすく丁寧にお話ししていこうと思います。
末尾によい病院・クリニックの選び方、「手帳がなくても利用できる福祉サービス」についてまとめていますので、最後までご覧ください。 では以下の順で解説していきますね。
① 内科的治療とは
② 発達障害グレーゾーンとは
③ よい病院、クリニックの特徴
④ 発達障害グレーゾーンの方が、福祉サービスを利用する方法
① 内科的診療とは
まず発達障害は分類すると内科的診療がおこなわれる疾患なので、「内科的診療」について少し説明します。 内科の極意は薬物療法(外来では主に内服薬処方)です。外科のように中身を直接診たり、直接アタックする治療とは違います。つまり箱の中の中身を見ずに(箱を開けずに)、箱の外から音を聞いたり、重さを感じたりして中身の特定をしていきます。発達障害は現在、「脳の機能障害」と認識されています。まさに脳の中を開けることなく、「自覚症状」や 「困りごと」や、幼いころからの症状の聴取つまり箱の外から、中身を予測して診断し、必要であれば治療をおこないます。
文部科学省「発達障害者支援法」第2条 発達障害の定義:
発達障害者支援法(平成十六年十二月十日法律第百六十七号):文部科学省 (mext.go.jp)
② 発達障害のグレーゾーンとは
発達障害の診断は次の項目から総合的に判断されます。
・問診・生理学的検査・心理検査 ・DSM-5(精神障害の診断・統計マニュアル第5版) :この検査は医師のもとおこなうので、発達障害の診断をおこなっている医療機関で実施されます。DSM-5をご自身で確定診断することはできません。
総合的診断において「グレーゾーン」と判定される根拠は次の通りです。 幼少時の情報が不足していたり、症状はあっても 全ての診断基準を満たさない場合などには、発達障害であると診断できず、グレーゾーンと判断されます。 (例:ASDの診断基準は満たしていないが、幼い頃からの症状があり現在でもその傾向が認められるなど。)
診断するとき医師がポイントにしていることは問診です。 特に現在現れている症状が「幼いころ、子どものころからあったかどうか」です。 幼い時のことは自分で覚えていないこともあるかと思いますので、受診される際には養育者・親・家族にあらかじめ聞いておくことも大切です。
年齢が低い場合のグレーゾーンと判断する理由には、「発達障害ではない」と後々、判断される可能性を残す意味があります。しかしながら大人の発達障害者にとっては(大人になってから診断を受ける場合) 今後、成長により(脳や細胞の成長等)発達障害ではないと 判断される可能性は非常に低い。 なので通院をおこない「困りごと」に対処できるように、対症療法的な服薬や行動療法を勧められたりするわけです。
グレーゾーンと判断された方に対しても、必要な診療が提供されることもあります。 発達障害であると確定診断されていないこともあり、自分で決めなければならない場面もあるのではと推測します。 「眠れないようだったら睡眠導入剤飲んでみますか?」とか 「人間関係に悩んでいるみたいだから、行動療法うけてみますか?」など。 自分のことだけれど、”どうしたらいいのか分からない”というのが 正直なところかと思います。だからこそ質問したり相談しやすい、 自分と相性の良い医師と出会うことが大切だと思います。それはわがままを聞いてくれるという意味ではなく 本当に自分にとって必要なことを考え、提案してくれるという意味です。(相談した時にあなたのことを真剣に考えればこそ、たまには厳しいこともおっしゃるかもしれませんよ。)
発達障害の診断をおこなっている大分県下の病院↓:大分県障害福祉課ホームページ 「発達障害の診断等の対応が可能な医療機関リストについて」参照。
③ 自分と相性の良い病院、クリニック選びのポイント
「どこに行ったらいいか分からない」の原因として、精神科領域の「病院種類表示」が 一般的に分かりにくいことが挙げられます。ですので、まずは 心療内科・精神科・メンタルクリニックの違いをお伝えしておきます。
【心療内科】 ストレスや精神不調により、引き起こされる心身症を扱う診療科。
【精神科】 発達障害を含む、さまざまな精神疾患を扱う診療科。
【メンタルクリニック】 「心の分野の総称」となりますので、診療科目とはなりません。(心療内科・精神科どちらに行こうか悩んでいる時や、どこを受診したらいいのか分からない時は、総合診療的な要素も持っているメンタルクリニックで相談されるのもよいかと思います。)
次に実際にホームページなどで確認する際に 見て欲しいポイントを挙げておきます。
<ホームページで確認する時のポイント>
・診察に対する診療方針が表示されている。 ・診療科の詳しい表示 がされている。・医師の専門領域が記されている。(精神科と言っても他の疾患と同様、さまざまな分野があり 医師には「得意分野」があるものです。) ・できれば予約時間を設定しているところがお勧め。・プライバシーにどれくらい配慮しているか、施設内の様子が分かる写真があれば安心できます。 その他、診察室の配慮や予約制を初診から導入していたり、電話での相談窓口が用意されている病院は期待できます。 注意点としてハード面(建物・設備的なこと)ばかりみていると、よい診療をされている医療機関を見逃してしまうことも。 充分調べたうえで実際に受診してみなければ分からないというのが正直なところです。
④ 発達障害グレーゾーンの方が、福祉サービスを利用する方法。
前述した理由で発達障害のグレーゾーンの方には確定診断が出ません。つまり医師の診断書はありません。診断書がないため 精神障害者保健福祉手帳の申請ができず、手帳の取得に至りません。ではどうやったら福祉サービスを受けることができるのでしょうか。
発達障害の確定診断はできなかったとしても、 医師が「支援を受ける方が望ましい」という判断をされた場合 「意見書」を作成する場合があります。 この意見書があれば受けられる福祉サービスを以下にご紹介します。
<意見書があれば受けられる福祉サービス>
・就労移行支援事業所 利用料の「自己負担額は1割」(世帯収入によって変動します。無料の場合もあります。)
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ご利用の流れ | 就労移行支援事業所ディーキャリア (dd-career.com)
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まずはお電話・メールでお問い合わせください。 TEL:097-536‐7010
e-mail:oita@dd-career.com
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「大分駅からディーキャリア大分オフィスまでの道順」を画像でご案内♪ https://www.instagram.com/p/CZG0wy-Id1p/?hl=ja
<手帳や意見書がなくても利用できる福祉サービス>
・ハローワーク:相談、心理検査、キャリアアウンセリングなど ・自立支援医療制度:精神通院、デイケア利用負担額軽減。(負担額については各自治体の保健センターへ要確認) ・地域障害者職業センター:手帳の保持は必須条件にはなっていない ・発達障害者支援センター:医療機関受診前の相談ができます。 ・地域若者サポートステーション:15歳~39歳の方が対象。障害の有無にかかわらず利用可。 ・障害者就業・生活支援センター:相談は原則無料。
ディーキャリア大分オフィスでは、意見書がない場合でも 見学会や体験会に無料で参加することができます。 また就労を前提としたお悩みや困りごとであれば、 意見書や診断書取得に関しての相談もおこなっています。 ひとりで悩まず、ご相談ください。 またライフスキルコースでは「障害福祉サービス」についての訓練もあります。リアルタイムの情報や状況を得るために、利用者の方に向けた外部講師の講義も適宜おこなっています。質問をすることで疑問や不安を解決できる機会を設けています。
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ディーキャリア大分オフィスは、大分県下で唯一の 発達障害者に特化した就労支援移行事業所です。
・「あなたの思い描く日常生活」(なりたい)を共に探します。
・自己管理能力を高め、心身の健康を維持・増進する訓練をおこないます。
・自立(就職・就労継続)を目指すあなたを、全力でサポート致します!
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