幼少期の〇〇が脳を変化させるかも?【発達障害とトラウマに関する驚愕の事実】
発達障害の原因は先天的なものだけ?
こんにちは!公認心理師・サービス管理責任者の目時です。
こちらをご覧になっている方々の中には、
ASD(自閉症スペクトラム)やADHD(注意欠如多動症)といった発達障害と診断されている方も多くいらっしゃると思います。
発達障害といえば、先天的なもので、「生まれた後のこととは全く関係がない!」と言われてきました。
もちろん「大部分の」発達障害は間違いなく先天的なものです。
しかし、虐待等の継続的なトラウマによって生じる「発達性トラウマ障害」という新しい発達障害が、近年提唱されています。
現在、議論が進められている最中ではありますが、
この「発達性トラウマ障害」は、我が国の発達障害治療の権威である杉山登志郎先生が著書の中で強調されている概念であり、
従来から言われていた発達障害とは原因はもちろん治療法も異なります。
つまり、もし自分が「発達性トラウマ障害」だった場合、従来と同じ発達障害の治療のみを受けていては不十分な可能性があるようです。
このため、今回は「発達性トラウマ障害」の治療法についてもご紹介します。
※繰り返しになりますが、発達障害の全てがトラウマと関係があるわけではありません。
■目次
1.トラウマが発達障害の原因になり得る理由
2.発達性トラウマ障害の治療法
1.トラウマが発達障害の原因になり得る理由
それではどうして幼少期のトラウマが子どもの発達障害の原因になり得るのでしょうか?
結論から言えば、トラウマティックなストレスが子どもの脳を変えるためです。
それはわが国における研究でも明らかになっており、
たとえば、
・性的虐待による後頭葉の萎縮および脳梁の萎縮、
・暴言により側頭葉の肥大、複合的虐待により海馬の萎縮がみられます。
そしてこれらの影響は一般の、つまりトラウマと関連のない発達障害よりも脳にはるかに大きな異常が認められることがわかっています。
また、「愛着」という視点からみると、
ネグレクトを含む虐待や、親が精神的な疾患等で安定した養育が出来ない場合、
養育者と子どもの間の愛着に問題が生じ、感情コントロール能力をはじめとした、
社会で生きていくための能力の発達が阻害されてしまうことになります。
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症状としては、注意機能の障害、共感能力の欠如、感情制御の問題、多動、コミュニケーションの障害等です。まさに発達障害の特徴と重なります。
また、歳を重ねるにつれ、うつ病や双極性障害、解離性障害、薬物依存等の診断を次々と渡り歩く「異型連続性」という現象がみられることも多いのです。
近年、このようなトラウマの後遺症によってもたらされた発達障害を、発達性トラウマ障害と呼ぶようになりました。
この発達性トラウマ障害、実際にはかなり見逃されている印象があります。それはなぜかというと、精神科などでは幼少期の被虐待歴やトラウマ歴等を詳細に聞くことが非常に少ないからです。
2.発達性トラウマ障害の治療法
一般の発達障害と発達性トラウマ障害の治療法は違います。
また、一般のうつ病や双極性障害と、トラウマが原因で起こるうつ病や双極性障害の治療は違います。
しかし、その多くはASDやADHD、うつ病や双極性障害とだけ診断がつけられ、
一般の精神疾患と同じ治療を、トラウマに対する介入が全くなされないまま、治療の成果もなく続けられているというのが現状です。
(もちろん、「通常の発達障害」と「発達性トラウマ障害」が併存している場合もあります。)
では、発達性トラウマ障害に有効な治療は何でしょうか?
メインとなるのは、やはりトラウマ処理を行う心理療法になります。
例えばEMDRやTFT、Holography Talk、Body Connect Therapy、そして杉山先生自身が考案された「TSプロトコール」などです。
例えて表現するなら、トラウマを「トラウマ記憶」のフォルダから「普通の記憶」のフォルダに移し替えることで、
イライラや不安、悲しみ、自己否定などの心理的な反応や、痛みや震え、緊張や脱力などの身体的反応が起こらないようにしていきます。
同時に、脅威反応からくる神経の上昇下降を自分で調整していく方法を身に着けていきます。
ということで、今回は「発達性トラウマ障害」について取り上げてみました!
より詳しくは下記の書籍からどうぞ!
▼テキストブック TSプロトコール —子ども虐待と複雑性PTSDへの簡易処理技法
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8649
▼発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療
http://www.seishinshobo.co.jp/book/b427735
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