ライフスキルコース【コントロールフォーカス①】
こんにちは。
ディーキャリアITエキスパート京橋オフィスです。
今回は、「コントロールフォーカス」についてご紹介したいと思います。
◆ 発達障害の「思考・姿勢・考え方」について
コントロールフォーカスのお話をする前の前提として、発達障害のある方、特にASDの場合、情動調整に対する困難があると言われています。
情動調整とは、「急激に生じ、短時間で終わる比較的強い感情のこと。喜怒哀楽や興味、恐れ、嫌悪など。」のことを指します。
この場合の情動調整とは、ネガティブな情動反応が一定の時間内で、適応的に調整されて変化するプロセスのことです。
● 特性から考えられる困難
ASDのある方の場合、情動調整が困難であるほど、社会的コミュニケーションや限局的・反復的行動といった中核症状の重症度が高いとされており、情動調整の困難さが心理社会的にもネガティブな影響を与えると言われています。
例えば、不快な情動体験を適切に調整することが難しいため、不安などのネガティブな情動が過剰に起こり、それらを表出す行動として不適切な行動が増加すると報告されています。これは、児童であっても、言語・身体的攻撃行動や自傷行為、かんしゃくなどの外在化する問題行動も表しやすいと言われています。パニックが起こるなども、その一例です。
このように、情動調整の困難の背景には、他者の視点取得の難しさや実行機能の障害という2つの特徴があると考えられています。
視点取得とは、他者の視点に立って状況を捉える能力であり、実行機能は、将来の目標を達成するために必要となる、適切な問題解決の能力で、プランニングや衝動のコントロール・反応抑制や思考と行動の柔軟性などが含まれます。
ASDのある方の場合、視点取得や実行機能の弱さによる「状況を解釈する視点や思考の柔軟な切り替えの難しさ」があることで、別の視点で他者の立場から状況を捉え直して、再解釈することにより、自分の気持ちを変化させることが難しいとされています。
◆ 情動調整の必要性
発達障害のある方は、ネガティブな感情を減少させながら、適切な情動調整の方法を身に付けていくことは有効と考えられています。こうした感情の調整は、心理・行動面で不適切な状態が乗じる事を予防する意味でも必要とされています。
情動調整のプロセスは、主に下記の三段階が含まれるとされています。
① 注意の方向付け
状況や自分の内面など、どのような面に注意を向けるか調整すること
(手法例:コントロールフォーカス)
② 認知的変化
状況や自己能力に対する考え方を変えることによって、
起きた出来事に対する評価を変え、気持ちの変容を図ること
(手法例:リフレーミング)
③ 反応調整
情動反応が起きた後に、その気持ち自体を調節するなど、
起きた反応自体への対処をすること
(手法例:アンガーマネジメント)
コントロールフォーカスの具体的な手法やメカニズムについて、次回で詳しくご紹介いたします。
◆ 見学・無料相談会 随時受付中です!
~IT・Web専門職を目指せる就労移行支援事業所~
ディーキャリアITエキスパート京橋オフィス
〒534-0024
大阪市都島区東野田4-1-17 日本ロジックス大阪東野田ビル7階
tel:06-6881-0777
mailto:it-kyobashi@dd-career.com
ITエキスパート京橋オフィスのブログ一覧
オフィス情報
ITエキスパート京橋オフィス
- アクセス
- 京阪本線「京橋駅」片町口より徒歩7分
- 電話番号
- 06-6881-0777