困りごとを場面から整理する
相談したいことがあっても、「何に困っているのか」をすぐに言葉へできないことがあります。最初から原因や必要な支援を正確に説明しようとせず、困った具体的な場面を一つ思い出すところから始めると、確認する点が見えやすくなります。

具体的な場面を事実で振り返る
振り返る項目は、「いつ」「どこで」「何をしていたか」「その後どうなったか」の四つです。たとえば「午後の作業で、途中から手順が分からなくなり、止まった」のように、原因の分析や評価を加えず出来事を残します。
言葉が出にくければ、時刻、作業名、体調の変化だけでも構いません。困った場面だけでなく、比較的進めやすかった場面も記録します。同じ作業でも、説明を一度に聞いた日と、手順を確認できた日で違いがあれば、支援や環境を考える材料になります。一度で結論を出さず、似た場面があるかを確かめます。
記録と訓練中の様子を組み合わせる
相談では、本人の説明だけを唯一の材料にする必要はありません。日々の記録に加え、訓練中に手が止まった場面、質問しやすかった条件、休憩後の変化なども一緒に振り返ると、困りごとを具体化できます。自分でできる対処と、周囲へ相談したいことを分けることも、必要な支援を考える助けになります。
ディーキャリア平井オフィスでは、体調、気分、睡眠、集中力などを継続的に記録するセルフケアチェックを行っています。また、スタッフを職場の上司などに見立てた模擬職場で、指示や期限の確認、質問、進捗報告、相談、振り返りを練習します。記録と実際の様子を照らし合わせ、働きやすい条件や必要な工夫を整理できます。
利用後の一日を想像して確かめる
相談や見学では、すぐに利用を決めるより、通所、訓練、休憩、帰宅後までの一日を想像し、自分に合うかを確かめます。「うまく言えないが、この状況で止まりやすい」と伝えるだけでも始められます。
困りごとを言葉にすること自体から相談したい方も、記録が十分でない方も、分かる場面から一緒に整理していけます。


