花粉症と発達障害に意外な関係~見落とされがちなつながりに注目~
春になると多くの人が悩まされる「花粉症」。くしゃみ、鼻水、目のかゆみ……。
一方で、「発達障害」と聞くと、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)など、
主に脳や神経の発達に関わる特性を思い浮かべる方が多いかもしれません。
実はこの2つ、一見関係がなさそうに見えて、意外な接点があることが最近の研究で少しずつ明らかになってきました。

1.共通する「免疫系のかたより」
花粉症は、体の免疫システムが本来無害な花粉に過剰反応することで起こるアレルギー性疾患です。
そして、発達障害のある人の中には、免疫機能に偏りがあるという研究結果も見られます。
特に自閉スペクトラム症(ASD)では、免疫応答に関わる「Th1/Th2 バランス」が乱れている可能性があり、
それがアレルギー反応の出やすさにも関係していると考えられています。
2.発達障害の人は花粉症になりやすい?
統計的にも、発達障害のある人はアレルギー性疾患を併発しやすいとする報告があります。
花粉症だけでなく、喘息やアトピー性皮膚炎なども含まれます。
理由としては、遺伝的な要素や、胎児期・乳児期の環境(食事、腸内細菌、化学物質への暴露など)が影響していると考えられています。
※化学物質の暴露とは ➡ 人体が化学物質に接触し、体内に取り込まれること
3.花粉症の症状が発達特性に影響?
ここが日常生活において、とても重要なポイントです。
・花粉症による鼻づまりや睡眠障害 → ADHDの症状(集中力の低下、多動など)が強くなる可能性
・目や鼻のかゆみ → 感覚過敏のある人にとっては大きなストレス、イライラや不快感が増すことで、癇癪やこだわり行動が強まることも

つまり、花粉症が「二次的に」発達障害の困りごとを増やしている可能性があるのです。
4.薬の選び方にも注意が必要
花粉症の治療には抗ヒスタミン薬がよく使われますが、これらの薬には眠気や注意力の低下といった副作用があります。
発達障害のある方はこの影響を敏感に受けやすいため、薬の選び方や服用のタイミングに配慮が必要です。
医師や薬剤師と相談しながら、できるだけ負担が少ない方法を見つけていきましょう。

おわりに:花粉症シーズンこそ「こころと体」をセットで見つめて
発達障害と花粉症。別々の問題に見えて、実はつながっている部分があることがわかってきました。
だからこそ、「ただの花粉症だから仕方ない」と見過ごさず、行動や体調の変化に敏感になることが大切です。
春先の不調が、もしかしたら花粉の影響かもしれない――そんな視点を持っておくと、より良いサポートや対応ができるかもしれません。
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本ブログは、就職された卒業生(発達障害をお持ちの方)からの寄稿となります。
発達障害のある方、その傾向のある方、またそれ以外の方ももちろん、少しでも悩みを抱えている方のお役に立てましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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